2003 Fiscal Year Annual Research Report
計算化学向け高性能プロセッサ構成法に関する研究および開発
Project/Area Number |
03J50791
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中村 健太 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 計算化学 / 非経験的分子軌道法 / 分子軌道シミュレーション / 専用プロセッサ / 専用計算機 |
Research Abstract |
本研究では、計算化学の分野で広く使われており、需要の高い手法である、非経験的分子軌道法に基づく分子軌道シミュレーションを高速に実行するための、分子軌道計算専用プロセッサ、および、それを搭載した分子軌道計算専用計算機システムの開発の開発を行っている。 平成15年度は当初の計画通り、分子軌道計算専用チップ・マルチ・プロセッサ"Eric"のレジスタ・トランスファー・レベル(RTL)での設計を行い、設計作業を完了した。なお、この設計作業に際しては、エッチ・ディー・ラボ社の"設計スタイルガイド2002 Verilog-HDL"を購入し、設計の参考とした、 設計したプロセッサの設計データはLSIの試作工程へ提出する前に、設計データに間違いがなく、正しく動作するものになっているかを検証する作業が必要である。本年度は、その検証を行うための計算機環境を整備し、検証作業に着手した。この検証作業は平成16年3月末までに完了する見込みである。 また平成16年度は、専用プロセッサを制御するドライバ・プログラム等のソフトウェアの開発を行う計画であるが、そのための研究打ち合わせを国内で2度開催し、今年度からその作業に着手している。また、高性能コンピュータ・アーキテクチャに関する国際会議"Tenth International Symposium on High Performance Computer Architecture"に参加し、次年度以降の研究に参考となる情報を収集した。
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