2004 Fiscal Year Annual Research Report
計算化学向け高性能プロセッサ構成法に関する研究および開発
Project/Area Number |
03J50791
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中村 健太 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 計算化学 / 非経験的分子軌道法 / 分子シミュレーション / プロセッサ・アーキテクチャ / 専用プロセッサ / 専用計算機 |
Research Abstract |
本研究では、計算化学の分野で広く使われており、需要の高い手法である、非経験的分子軌道法に基づく分子軌道シミュレーションを高速に実行するための、分子軌道計算専用プロセッサ、および、それを搭載した分子軌道計算専用計算機システムの開発の開発を行っている。 平成16年度は、昨年度までに設計した分子軌道計算専用プロセッサをTSMC社の0.13μmプロセスを用いて試作を行った。設計したプロセッサの設計データはLSIの試作工程へ提出する前に、設計データに間違いがなく、正しく動作するものになっているかを検証する作業が必要であるため、今年度の前半は設計データの検証作業を行った。LSIを試作工程に提出した後は、設計したプロセッサの予備評価を行い、これまでに判明してきた問題点などを如何にして克服するかを検討し、中間結果を論文にまとめる作業を行った。また、11月に米国Pittsburgh市で開催された、ハイパフォーマンス・コンピューティングの分野で最も有名な国際会議Super Computing 2004に出席して、作成中の計算機システムに関する展示発表を行った。 年度の後半は試作したプロセッサの動作確認作業や、実際のプロセッサを使った評価をおこない、年度の終盤は専用プロセッサを搭載した計算機システム上で動作させるためのソフトウェア開発を行った。この作業は若干の遅れはあるもののほぼ当初の計画通りに進んでおり、平成17年度4月上旬には完成する見込みである。
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Research Products
(1 results)