2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J50931
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鎌田 将尚 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | フェムト秒レーザ / 光デバイス / アクセスネットワーク / 構造ヘルスモニタリング / 光導波路 |
Research Abstract |
フェムト秒レーザ誘起屈折率変化を用いて透明材料内部での光導波路型振動センサー、光導波路型ブラッグフィルターの作製を行なった。 アクセスネットワークでの応用に向けた光導波路型ブラッグフィルターの作製を行なった。Loose focusとTight focusによる屈折率変化を組み合わせることで積極的に屈折率変化の空間形状を制御し、光導波路型ブラッグフィルターを作製した。作製した光導波路型ブラッグフィルターは設計波長の1500nm付近に最大の損失を持ち、回折格子の周期数1000のときに最大7.5dBの損失を持つことが分かった。また、この損失は周期数を変えることで調整可能であることを示した。さらに大きな減衰を得るにはより周期数の多い体積型回折格子を作製すれば良い。本研究で作製した光導波路型ブラッグフィルターはCWDM(Coarse Wavelength-Division Multiplexing)のような波長間隔の大きなアクセスネットワーク向け光デバイスとして応用可能である。また構造ヘルスモニタリング応用に向けた光導波路型振動センサーの作製を行なった。実験では高繰り返しフェムト秒レーザと1.4NA油浸対物レンズを併用した。作製した光導波路型振動センサーは、温度依存性が非常に小さく、加速度計としても用いることが出来る。この光導波路型振動センサーの最も重要な特長の1つは、作製プロセスがシンプルであることである。接続損失が軸ずれに対してサブミクロンの分解能を持つにも関わらず、その作製過程ではせいぜい50μm程度の精度があれば十分である。従来技術で同じような構造の光デバイスを作製するのはまず不可能である。また、作製したセンサーは安価な顕微鏡用スライドガラス、カバーガラス、シングルモード光ファイバーのみで構成されており低コストである。以上より本論文で提案する光導波路型振動センサーは構造ヘルスモニタリング用の新しいセンサーとして実用化が期待できる。
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Research Products
(1 results)