2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J50931
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鎌田 将尚 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | フェムト秒レーザ / 光集積回路 / アクセスネットワーク / 非線形加工 / 光誘起屈折率変化 |
Research Abstract |
アクセスネットワーク応用へ向けたフェムト秒レーザを用いた高密度光デバイス作製技術を確立するために、透明材料間の光導波路接合を行った.さらに光導波路接合技術の実用性を実証するために光導波路型センサーを開発した。 フェムト秒レーザを透明材料内部に集光すると、焦点でのみ非線形イオン化によるエネルギー吸収が起こる。これを利用してフェムト秒レーザを集光しながら透明材料を走査することにより連続した屈折率変化領域、すなわち光導波路を作製できる。 開発した光導波路接合技術では、複数の透明材料同士を突き合わせた後に光導波路を書き込む。この際、各々の透明材料内部での焦点の位置を同じ高さにするために、対物レンズと透明材料の間に屈折率整合液を用いた。屈折率整合液を用いない場合には、各透明材料の表面の高さが異なると焦点の位置が変わり、光導波路間の接続は極めて高損失となる。さらに光カー効果による自己収束による焦点位置の変化を抑制するために、フェムト秒レーザ発振器を用いて光導波路作製を行った。光導波路接合を行ったところ、接続損失2.0dB、導波路間隔20μmを得た。また故意に軸ずれ損失、間隙損失を与えたところ、接合導波路において損失は軸ずれに大きく依存し、間隙距離は500μm程度までは低損失であることが分かった。 さらに光導波路接合技術を用いて変位・振動・加速度を測定できる光導波路型センサーを開発した。光センサーは電気を用いないため、電磁界から干渉を受けないという特長がある。これまで光センサーの中ではファイバーブラッググレーティングセンサーが精力的に研究されてきたが、'温度と歪みの二つの物理量に同時に依存するという問題が未だに解決されていない。開発した光導波路型センサーは温度依存性をほとんど持たないため、従来の電気的センサーや光センサーを用いる事ができない環境での使用が可能である。
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Research Products
(1 results)