2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J50981
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
湯本 直杉 玉川大学, 工学部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 時間情報認知 / 前頭前野 / 9野 / マカクザル / 単一神経活動記録 / 電気生理学 / 慢性実験 / 高次機能 |
Research Abstract |
本研究にてこれまでに得られていた、1頭目のサルにおける電気生理学的な実験データの解析と共に、2頭目のサルが時間情報認知課題を遂行可能となるよう訓練を行った。 1頭目のサルでは、提示される1秒もしくは5秒の時間情報を記憶したのちに再生する課題を遂行可能なように訓練を行い、9割以上正解できるようになった後、課題遂行中に前頭皮質から単一神経活動を記録した。主なデータは9野を中心に観察され、時間情報の提示開始から1秒後に一過性の活動を示すものが多く見られた。これは、「時間情報の提示開始から1秒後」への予測、もしくは期待を示す神経活動であると考えられるもので、1秒課題と5秒課題の両者においてそのような活動を示す神経細胞が特に多かった(1-sec period specific activity)。また、1秒課題のみにおいて、そのように活動するものも見られた(1-sec trial specific activity)。この二つの活動は一見したところ良く似たものであったが、今回行った解析より、活動の起きるタイミングが異なることがわかった。これは、前者が時間情報への予測、もしくは期待であり、後者が1秒という時間が経過したことへの確認の意味を持つ活動である可能性を示唆している。 また、1-sec period specific activityにおいて、活動の終了するタイミングが1秒課題と5秒課題の間で異なることがわかった。このとき5秒課題時の活動は、1秒課題時のものに比べ、若干長く持続する。これは、脳における「1秒間」を知るためのメカニズムの精度に関連があるのではないかと考えられる。 2頭目のサルには2秒、4秒、7秒の3種類の時間情報で構成された課題を遂行可能なよう訓練し、現在8割以上の正解率を得ている。これまでのデータと解析結果より、時間情報の提示開始から2秒後、及び4秒後への予測を示す神経活動の存在が想定されるため、特にその点に着目し、単一神経活動記録を行っていく。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Naosugi Yumoto, Jun Kojima, Atsushi Nambu, Hiroshi Okamoto, Tomoki Fukai, Masahiko Takada: "Neuronal activity of monkey prefrontal cortex in relation to time coding"Neuroscience Research. Volume 46, Supplement 1. S195 (2003)