2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J52541
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黄 鵬宇 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | SHPS-1 / spreading / 足場非依存性増殖 |
Research Abstract |
膜蛋白質であるSHPS-1がSrc癌化細胞に過剰発現することによって、足場非依存性増殖を抑制することが知られている。私は、SHPS-1過剰発現によりSrc, MEK1EE癌化細胞の細胞外マトリクス蛋白フィブロネクチンへのspreadingを回復した事が分かった。私は、v-Src癌化細胞及びSrcの下流シグナルのRas、MEK癌化細胞を用いて、細胞の接着とspreadingにおけるSHPS-1の制御機構を解明する事を目指している。 先ず、テトラサイクリン依存SHPS-1発現系を、v-Src, K-Ras, MEK1EE癌化細胞を用いて確立し、条件依存性にこれら癌化細胞の機能変化を解析できる系を確立しました。この系を用いて、SHPS-1発現に伴う細胞接着、Spreadingの変化を調べたところ、テトラサイクリン依存SHPS-1の発現により、v-Src, MEK1EE癌化細胞のspreadingが早くなり、回復した事が確実に確認された。また、SHPS-1,GFP融合蛋白を発現するvectorを作成しました。Cos7細胞に発現させ、蛍光顕微鏡で生きている細胞を撮影し、SHPS-1の細胞内の局在変化を追跡し、SHPS-1-GFP融合蛋白が葉状仮足や系状仮足に局在することが分りました。SHPS-1のsiRNAを使って、正常細胞3T3のSHPS-1の発現を抑えると、細胞のspreadingが遅くなったという結果も取れました。このことはSHPS-1が細胞のspreadingに必要であると示唆しています。最近、lithographという方法を使って、SHPS-1を発現するものと発現しないv-Src癌化細胞における、フィブロネクチンへのspreadingを調べたところ、SHPS-1の発現が細胞のfocal-adhesionの形成を促進したことが分かりました。現在、SHPS-1分子の各ドメインが細胞のspreadingに対する作用を調べています。
|
Research Products
(1 results)