2003 Fiscal Year Annual Research Report
狭帯域半導体レーザーを用いた極微量同位体分析手法に関する研究
Project/Area Number |
03J52591
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
富田 英生 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 同位体比 / 赤外吸収分光 / キャビティーリングダウン分光 / 半導体レーザー / 二酸化炭素 / C-14 / 放射性同位体 |
Research Abstract |
キャビティーリングダウン(CRD)レーザー分光に基づく同位体分析手法の^<14>Cや長半減期放射性同位体分析への適用拡大、同位体絶対濃度測定の原理実証のために、本年度は対象とする同位体分子種の選定およびをCRD分光用半導体レーザーシステムの構築を行なった。 (1)対象とする同位体分子種の選定 HITRANデータベースを基に^<12>C/^<13>Cを含むCO_2同位体分子種の吸収スペクトルを詳細に検討し、半導体レーザーの発振波長領域に吸収線が存在し、同位体分子種の間で吸収線の重なりがなく吸収強度が比較的強い、等から^<12>CO_230013←00001バンド(HITRAN表記)のR(60)6361.597176cm^<-1>と^<13>CO_230012←00001バンドのR(30)6261.826574cm^<-1>を測定対象吸収線と決定した。 (2)CRD分光用半導体レーザーシステムの構築 CRD分光用半導体レーザー素子として光通信CWDM用InGaAsP MQW-DFBレーザーダイオード(NEC, NX6809GK59およびSumitomo Electric Industries, SLT1430-E855M)、InGaAsP MQWレーザーダイオード(Fermionics Lasertech, LCX-1625)を選定し、戻り光を防止するために光アイソレータ(OFR, IO-D-1597)、連続レーザー光のチョッピングのために光音響素子(ISOMET,1205-C1-NIR)を採用し、半導体レーザーシステムの設計および製作を行った。構築したレーザーについて6245-6280nm単一モード発振を確認し、線幅等の基本性能について、半導体レーザー素子の相互評価を行なった。
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