2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J52621
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高田 智広 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Mehler-Heine型漸近公式 / Polyorthogonal Polynomials / Multiple Orthogonal Polynomials / 直交多項式 |
Research Abstract |
Jacobi-like 2-orthogonal polynomialsのMehler-Heine型漸近公式を更に広範囲の2-orthogonal polynomialsに拡張するととを当面の目標に研究を進めている。A.I.AptekarevがJacobi多項式のMehler-Heine型漸近公式をより広範囲の直交多項式へ拡張したときには、直交多項式の満たす漸化式の係数にJacobi多項式の係数が持つある条件を付けることによりMehler-Heine型漸近公式を示した。そのとき中核となったアイデアは漸化式をBessel方程式の差分化とみなすというものである。同様に2-orthogonal polynomialsの満たす漸化式もBessel方程式の差分化と見なし、係数に何らかの条件を付けて漸近公式を示そうと考えている。漸化式を形式的にBessel方程式の差分化と見なし、Jacobi-like 2-orthogonal polynomialsの漸近公式をBessel方程式の差分化のアイデアを使って証明することには成功している。拡張のためには一般の2-orthogonal polynomialsが満たす形の漸化式を考え、その係数にある条件を課してその漸化式を{p_n(x)}の定義式と見たときp_n(1-x/(2n^2))がn→∞でCのコンパクト集合上一様収束することが必要である。もちろんJacobi-like 2-orthogonal polynomialsの漸化式の係数が持つ性質を内包する条件でなくてはならない。試行錯誤の後少々複雑だが完全に内包するものを得た。今後この条件を精査してさらなる拡張が期待できるような形で証明を完成させる。
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