2003 Fiscal Year Annual Research Report
BMP2誘導性骨芽細胞分化過程における転写因子Osterixの機能的役割の解明
Project/Area Number |
03J52731
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松原 琢磨 大阪大学, 大学院・歯学研究科生化学講座, 特別研究員(DC2)
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Keywords | BMP / Osterix |
Research Abstract |
BMPにより誘導され、骨芽細胞分化に必須であると考えられている転写因子Osterixの発現および機能メカニズムを解明するために実験を行い、以下の結果を得た。 (1)Osterixの発現調節機構の解明 Osterixの発現調節機構を解明するために、野生型未分化間葉系細胞あるいは骨芽細胞分化に必須の転写因子Cbfa1欠損マウス由来の未分化間葉系細胞に対して、BMPによる刺激を行い、RT-PCR法によりOsterixの発現を確認した。その結果、野生型未分化間葉系細胞およびCbfa1欠損マウス由来の未分化間葉系細胞のいずれにおいてもBMP刺激によってOsterixの発現が認められ、Osterixの発現はCbfa1非依存的に制御されていることが明らかとなった。 (2)Osterix特異的siRNAの検索 骨芽細胞分化に対するOsterixの機能を解析する手段の一つとして、Osterix特異的なsiRNAを用いるため、Osterix遺伝子ノックダウンに有効なsiRNAを検索した。 コンピューター検索により、特異的にOsterixに作用すると推測されるsiRNAを2種類作成した。そのsiRNAをsiRNA動作確認用ベクターを利用することにより、Osterix遺伝子ノックダウンに効果的なsiRNAをスクリーニングし、ウエスタンブロッティング法によりOsterixタンパク質発現に対する効果を確認した。 次年度に、上記siRNAを用いて骨芽細胞分化に対するOsterixの機能を検討する。 (3)Osterixに対する抗体の作成 タンパク質レベルにおけるOsterixの検索を可能にするために抗Osterix抗体を作成し、現在、抗体の特異性ならびに力価に関する検討を行っている。これら抗体の有効性が確認されれば、これら抗体を用いて研究をさらに進展させる予定である。
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