2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J52951
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹内 啓太 九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ルシファーイエローCH / 内向き整流性K^+チャネル / 遅延整流性K^+チャネル / 活動電位 / 光 |
Research Abstract |
ルシファーイエローCH(LY)を細胞機能制御薬として使用可能とするため、本計画では、マウス培養海馬神経細胞、マウス味蕾細胞を用い電位依存性K^+チャネル、電位依存性Ca^<2+>チャネルおよび各種神経伝達物質受容体チャネルに対するLYの作用を調べた。また、活動電位に対する作用も調べた。光照射下におけるLYの電位依存性Na^+チャネルに対する作用は、すでに明らかにし、Journal of Physiology 2003,550.1,159-167.に公表した。 活動電位は、培養神経細胞内に導入したLYを5分間光照射することによって持続時間が3.9倍増加した。細胞内に導入したLYを4分間光照射することによって、内向き整流性K^+チャネル電流の大きさは1.6倍増加した。遅延整流性K^+チャネル電流の大きさは1.4倍増加した。活動電位および2種の電位依存性K^+チャネル電流に対する作用は、1mMジチオスレイトールに細胞を前もって10分間浸漬することで防止できた。 一方、LYは電位依存性Ca^<2+>チャネル、神経伝達物質受容体チャネルであるNMDA受容体およびGABA受容体応答を修飾しなかった。 以上の結果は、LY作用に対象選択性のあることを示した。また、不活性化の程度が弱い2種の電位依存性K^+チャネルに作用したことは、不活性化過程決定部位がLY作用の標的ではないことを示した。LY作用を受けるイオンチャネルを明らかにすることで、LYが光という制御可能な因子で細胞の機能に影響を与えることから、この性質を細胞ネットワークの研究に利用できると考えた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Yoko Higure, Yoshimi Katayama, Keita Takeuchi, Yoshitaka Ohtubo, Kiyonori Yoshii: "Lucifer Yellow slows voltage-gated Na^+ current inactivation in a light-dependent manner in mice"Journal of Physiology. 550.1. 159-167 (2003)