2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J53011
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
黒木 慎太郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 変換群 / 非コンパクトリー群 / 群作用 |
Research Abstract |
「複素二次超曲面上の余次元1の軌道を持つコンパクト変換群の分類」についての研究の一部を2003年10月発行の数理解析研究所の講究録として発表しました。その後、完全な分類を得ることができて現在投稿準備中です。最終的な結果はSO(2n+1), U(n+1), SU(n+1), Sp(1)×Sp(n), Spin(9), S(U(3)×U(1)), G_{2}が全てS0(m)への表現を通して作用することがわかりました。つまりこれらの作用は可微分作用になるだけでなく、代数的作用になることもわかりました。交付申請書にも記したように、私の研究の主たる対象は非コンパクトリー群の作用についてです。この場合、コンパクトリー群の作用の時と違って、可微分作用と代数的作用とめ間には大きな差があることが普通です。例えば複素乗法群C^{*}の二次元球面S^{2}への可微分作用は非可算無限だけありますが代数的作用は唯一つしかありません。つまり、非コンパクト群作用の研究の進め方として、作用のカテゴリー(代数的作用や可微分作用などの)を変えて比較してみることが非常に大切になってきます。その一つとして不動点の近傍における局所線形化問題があります。例えば、実解析的作用の線形化については知られていますが、可微分作用の時は必ずしもそうとは限りません。よって、可微分な作用の時にいつ線形化できるか?と言う問題はたいへん重要だと思われます。また、コンパクト変換群論における可微分スライス定理に当たる物を見つけようとした場合もこの問題が鍵になってくると思います。今後は線形化問題を重点的に研究していきたいと思います。
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Research Products
(1 results)