2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J53011
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
黒木 慎太郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 変換群 / 非コンパクト群 / 群作用 / トーリック多様体論 / 同変コホモロジー |
Research Abstract |
今年度の研究は、まず昨年度より続いていた、「複素二次超曲面上に余次元一の軌道を持って作用するコンパクト変換群の分類」を2004年11月の変換群論シンポジウムで口頭発表し論文に仕上げて、現在OJMに投稿中です。 また、内田伏一先生の提出していた問題「随伴表現より誘導される4次元球面上のSO(3)作用は可微分なSL(3,R)作用へ拡張するか?」に対して、肯定的な答えを(具体的に構成することより)得て2004年の5月の数理解析研究所の研究集会の講究録として発表し、同じ結果を8月のモスクワ大学で行われた国際会議で口頭発表し、現在そのプロシーディングに投稿中です。この結果を得ることによって、SL(3,R)の4次元球面上の作用の分類問題を本格的に考えることが可能になりました。 更に、今年度の後半は非コンパクトリー群の作用に関する不変量を発見(構成)するために同変コホモロジーとその応用面について勉強していました。その一環として勉強していたトーリック多様体論に関しても、新しい結果を得ることが出来そうです。具体的には、GKM理論を用いてトーリック多様体の四元数化した概念を定義できそうです。1995年R.Scootがそれに当たる概念を定義しようと試みたのですが、実際は三次元の球面の直積が作用するとは限らず(トーリックはサークルの直積が作用するものです)これはトーリックの四元数化とは言いがたい物だと思います。故に今後は非コンパクト群作用の不変量を探しつつ、トーリック多様体論の四元数化した理論の構成も視野に入れて研究していきたいと思います。
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Research Products
(1 results)