2005 Fiscal Year Annual Research Report
資源管理における共同性の変容-水利・山林入会を事例として-
Project/Area Number |
03J53321
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
山本 早苗 関西学院大学, 社会学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 資源管理 / コモンズ / 棚田 / 里山 / 水利 / 伏流水 / 生活実践 / 境界性 |
Research Abstract |
本年度は、「資源管理における共同性の変容-水利・山林入会を事例として-」のテーマのもとこれまで二年間かけておこなってきた調査研究を整理して、報告書や論文を作成することを主要な研究課題としてきた。膨大な研究蓄積をもつ水利と山林の入会研究に関する文献の読み込みと、本研究の中心的課題である資源管理論(コモンズ研究)の海外の研究動向の把握をおこなうために、文献収集と研究史整理をおこなった。 滋賀県湖西集落における棚田水利と山林入会利用を研究対象として、棚田地域固有の水認識と土地所有観を明らかにすることを目的として、聞き取り調査および文献収集を広くおこなった。これまで研究対象の中心としてきた滋賀県内での聞き取り調査を継続して、一地域のモノグラフの作成につとめた。 滋賀県湖西部の水利用・管理と山林利用・管理とがどの程度の一般性を持ちうるものであるのかを検討するために、他地域の棚田・山林利用の実態調査をおこなった。具体的には、岐阜県馬瀬村の水源林・魚つき林、静岡県修善寺町の伏流水利用、石川県能登輪島の千枚田、長野県姨捨の千枚田、三重県紀和町の丸山千枚田を中心にフィールドワークをおこなった。 学会・研究会での研究報告については、2005年10月8日に、秋道智彌主催のシンポジウム・第10回「"環・境"学」講座『資源と人』にて、「環境社会学からみた境界性-滋賀県・湖辺集落の棚田における伏流水利用-」と題する課題報告をおこなった。
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Research Products
(6 results)