2004 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムワイドな関連分析による多因子疾患の感受性遺伝子の探索
Project/Area Number |
03J61514
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川嶋 実苗 東京大学, 大学院・医学系研究科, 寄付講座教員(助手担当)
|
Keywords | マイクロサテライトマーカー / 単一塩基多型 / ゲノムワイド / 関連解析 / fine mapping |
Research Abstract |
今年度は、前年度に行った約25,000マイクロサテライトマーカーを用いたゲノムワイド関連解析(1次・2次スクリーニング)において、特に低いp値を示した3マイクロサテライトマーカー(NA1.3、NA2.3、NA3.4)周辺のFine mappingを行い、候補領域を狭めた。 まず、3マーカー周辺に新たにマーカーとして使用しうるマイクロサテライトを可能な限り検出した結果、NA1.3周辺(候補領域1)416kb内に12マーカー、NA2.3周辺(候補領域2)715kb内に14マーカー、NA3.4周辺(候補領域3)652kb内に20マーカーを設定した。これらのマーカーを使用し、個別試料タイピングを行った(患者群228名、対照群420名)。その結果、マーカーNA1.3とNA2.3に隣接する3-4個のマイクロサテライトマーカーにおいて低いp値が示された(p<0.006)。またマーカーNA3.4周辺では、約70kb離れたマーカーNA3.LにおいてNA3.4と同等の低いp値が示された。以上の解析により、候補領域1は約40kb、候補領域2は約100kb、候補領域3は約70kb程度に狭める事ができた。 さらに高密度に設定した1塩基多型(single nucleotide polymorphisms : SNPs)を用いた解析を行った。多型判定を行った結果、候補領域1では34SNPs、候補領域2では57SNPs、候補領域3では76SNPsを検出し、それらを関連解析に用いた(患者群95名、対照群95名)。その結果、マイクロサテライトマーカーを用いたFine mappingと同様、3マーカー近傍の複数のSNPsが有意差に至った(p<0.05)。特に、マーカーNA3.L周辺では、近隣8SNPsが有意差に至り、その中の最も近傍の2SNPs(SNP名:C4、C7)ではNA3.Lと同様に強い関連を示した(p<0.002)。
|
Research Products
(1 results)