2003 Fiscal Year Annual Research Report
ドメイン構造に基づく相同タンパク質のクラスタリング法の開発とドメインの網羅的抽出
Project/Area Number |
03J61546
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊藤 真純 京都大学, 理学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | ドメイン抽出 / 相同性 / グラフ |
Research Abstract |
本研究の目的は、全タンパク質間の相同性情報に基づき、タンパク質のドメインを網羅的に抽出し、それに基づくタンパク質の分類とドメイン構成と進化・機能の関連を明らかにすることである。本年度は、タンパク質の全組み合わせの相同性情報を蓄積したKEGG/SSDBから、進化的な保存単位としてのドメインの境界を推定する方法を開発し、KEGG/GENESに蓄積されている全タンパク質に適用した。さらに、得られたドメインを類似性をもとにクラスタリングし、網羅的な視点でのドメインの組み合わせの生物学的意味や、進化的な傾向の解析を行った また、今回新たに開発した方法との比較のため、既存のドメインのデータベースであるPfamに登録されているドメインの組み合わせについても解析した。このとき、ドメインの組み合わせが重要な働きをしていると考えられる真核生物を比較、解析するために、すでにドラフトレベルまで決定されたゲノム配列を収集した。この解析の結果、ドメインの組み合わせには生物特異的な傾向があることが観察された。 さらに、膨大な計算機資源を必要とする、全タンパク質間の相同性計算における計算量の削減法の開発も行った。この方法では、問い合わせ配列に類似する配列の相同性情報を上述のKEGG/SSDBより得ることにより、問い合わせ配列に対して相同性を持ち得ないタンパク質を理論的に排除することを行っている。この方法は、すでに近縁種のタンパク質がデータベースに登録されている場合において、非常に効果的であった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Masumi Itoh, Akiyasu C Yoshizawa, Shujiro Okuda, Susumu Goto, Minoru Kanehisa: "Analysis of Domain Combinations in Eukaryotic Genomes"Genome Informatics. 14. 434-435 (2003)
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[Publications] Masumi Itoh, Tatsuya Akutsu, Minoru Kanehisa: "Clustering for Database Sequences for Fast Homology Search Using Upper Bounds on Alignment Score"Genome Informatics. 15(1)(発表予定). (2004)