2003 Fiscal Year Annual Research Report
脳由来神経栄養因子のグルタミン酸受容体に対する作用
Project/Area Number |
03J61557
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
丸山 篤史 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 脳由来神経栄養因子 / 大脳皮質視覚野 / 孤立神経細胞培養 / 抑制性ニューロン / 興奮性ニューロン / グルタミン酸受容体 |
Research Abstract |
研究課題を遂行するにあたり、最適な実験系を確立する目的で、マウスやラットの大脳皮質視覚野神経細胞の初代培養標本を作製する条件や使用する試薬、測定方法、解析手法の検討を予備実験として行った。 まずは脳由来神経栄養因子(Brain-derived neurotrophic factor, BDNF)が視覚野神経細胞の発達に与える影響を明らかにするため、樹状突起や細胞体の発達を解析することとした。さらにこの解析を抑制性ニューロンと興奮性ニューロンに分けて行うために、それぞれの細胞の孤立培養標本を作成した。その結果、抑制性ニューロンにおいては、,BDNFの慢性投与は細胞体の面積や主要な樹状突起と分岐の数、樹状突起の長さの総和、シナプスの数と密度を増加させることが明らかとなった。 孤立神経細胞培養標本は単一神経細胞の培養であり、BDNFを抑制性ニューロンに投与した場合、興奮性ニューロンに対する作用は除外できると考えた。しかし培養液を通じて他の神経細胞の分泌した物質の影響を排除できないことが判明したので、現在、これを解決する培養手法を検討している。 またGAD67-GFPノック・イン・マウスを用いることによって、培養中から抑制性ニューロンと興奮性ニューロンを蛍光顕微鏡下で同定して解析可能な実験系を構築しつつある。 さらに、BDNFが神経細胞に与える形態学的な影響の検討を通じて得られた知見を基にして測定、解析の手法を確立し、最終的にはBDNFのグルタミン酸受容体に対する作用を検討する予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Palizvana, M.R., Sohya, K.: "Brain-derived neurotrophic factor increases inhibitory synapses, revealed in solitary neurons cultured from rat visual cortex."Neuroscience. (印刷中). (2004)