2004 Fiscal Year Annual Research Report
連鎖不平衡解析による総合失調症(精神分裂病)関連遺伝子群の解明
Project/Area Number |
03J61565
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
菊田 るみこ 九州大学, 生体防御医学研究所・遺伝情報実験センター・ゲノム機能学分野, 特別研究員(PD)
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Keywords | 精神分裂病 / グルタミン酸受容体 / 連鎖不平衡解析 / SNP / ハプロタイプ / 関連解析 |
Research Abstract |
精神分裂病(統合失調症)の疾患感受性遺伝子を同定することを目的とし、グルタミン酸受容体異常仮説に基づき、グルタミン酸受容体遺伝子群を候補とした包括的な解析を行った。本年度はAMPA型グルタミン酸受容体3型遺伝子(GRIA3)、代謝型グルタミン酸受容体1型遺伝子(GRM1)について解析を行った。 (1)GRIA3の解析 本遺伝子の全領域を含む340kbから既知のSNPをデータベースより8個選択し、罹患群199検体(男性116検体、女性83検体)、健常群220検体(男性129検体、女性91検体)を用い、これら8個のSNPのタイピングを行った。その結果、個々のSNPの遺伝子型頻度、アレル頻度において罹患群、健常群との間に有意差は認められなかった。また、全てのSNPの2つの組み合わせにおいてハプロタイプを構築し関連解析を行ったが、疾患との関連は見いだされなかった。現在、以上の結果について論文を準備中である。 (2)GRM1の解析 本遺伝子の全領域を含む460kbから既知のSNPをデータベースより10個選択し、罹患群、健常群それぞれ100検体を用い、GRIA3と同様の解析を行った。その結果、個々のSNPの遺伝子型頻度、アレル頻度ともに罹患群、健常群との間に有意差は認められなかった。しかし、ハプロタイプ解析の結果、SNP4-SNP5、SNP4-SNP6の組み合わせにおいて疾患との有意な関連が観察された。現在、以上の結果について論文を準備中である。
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