2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03J61577
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
吉村 美香 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 枯草菌 / 蛋白質間相互作用 |
Research Abstract |
機能未知遺伝子の機能を明らかにするために、第一次スクリーニングとして酵母two-hybrid法(Y2H)による蛋白質間相互作用解析を行った。枯草菌の機能未知必須遺伝子(yacA,ydiB,ydiC,ykqC,ylaN,yloQ,ymdA,yqeI,yqjK,ywlC)のORF全長を用いたベイトクローンを作製した。また膜貫通ドメインの存在は擬陽性を増加させる傾向があるため、ymdAは膜貫通ドメインを除いたC末端(25-520aa)を用いたベイトも作製した。作製した11個のベイトと超音波破砕法により作製したゲノムライブラリーを用いてY2H法によるスクリーニングを行い59組の相互作用を検出した。そして、その結果をベイト間での出現頻度、オーバーラップの有無等を指標として分類したところ、いくつかの興味深い相互作用が見いだされた。そこで今回はその中でも信頼度の高かったYmdA-YkuA、YlaN-EzrAについて解析を行った。それぞれのライブラリープラスミドを酵母から回収し、数種のベイトと組み合わせたマトリックスアプローチによる相互作用の確認を行ったところ、どちらの相互作用も自己活性化や非特異的な相互作用ではないことが確認された。そこで、ライブラリープラスミドに含まれるYkuAとEzrAの挿入断片からベイトを作製し再びライブラリースクリーニングを行った。その結果、YlaNについてはEzrAとの相互作用は確認されなかったが、YmdAはYkuAをベイトとした場合にもYmdAとの相互作用が検出された。スクリーニングによって双方向からの相互作用が検出されたためY2Hの結果としては非常に信憑性が高い結果だと考えられる。YkuAは細胞壁を合成するペニシリン結合タンパク質の一種であると予想されているため、YmdAは細胞壁の合成に何らかの関与をしている可能性が示唆された。
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