2003 Fiscal Year Annual Research Report
印欧祖語における名詞の母音交替とそれに関連する現象について
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03J84002
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
児玉 茂昭 東京外国語大学, アジアアフリカ言語文化研究所, 日本学術振興会特別研究員PD
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Keywords | 印欧祖語 / ギリシア語 / 母音交替 / 名詞 |
Research Abstract |
本年度行った研究活動は以下のようなものである。まず、印欧祖語の研究に関する基本的な文献の内で、諸般の理由によりこれまで収集しきれていなかったものについて収集を行った。印欧祖語の研究は、ほぼ二世紀に渡る歴史を有しており、基礎的な文献だけでも膨大な量に及ぶが、本年度、研究費によってそれらの中でも特に重要なものを収集することができた。 また、購入したスキャナ、ハードディスク等の機材によって、資料、文献等のコンピュータへの入力および電子化を行う体制を整えることができた。データをコンピュータ上に持つことによって、横断的な検索や相互参照などが容易になり、研究効率を向上させることができ、また、データが書籍やノートなどの印刷されたものでなく、電子的なデータとして存在することによって統計的な処理が極めて簡便なものになるため、そうした分析を行うことによって、新たな知見を得ることが可能になる。さらに、データの電子化を行う際のデータの構造をどのようなものにするか、という問題についても十分な考慮を行いつつ作業しているため、データの構造化手法について、XML等の最新の技術を用いた汎用的な解決法を提示するといった副次的な成果が得られるものと考えることができる。これらの研究について本年度は論文等の形式で発表することができなかったが、次年度以降、成果の公表について最大限の努力を行う。 最後に、言語学会への参加を通じて、言語学の最新の知見に触れ、また学会の動向についても知識を入手することができた。
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