1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04041106
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Research Institution | National Research Institute for Cultural Properties, Tokyo |
Principal Investigator |
西浦 忠輝 東京国立文化財研究所, 国際文化財保存修復協力室, 室長 (20099922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROJPOCHANARA タイ国芸術総局, 研究統括官, 研究統括官
MAIMAN S. タイ国芸術総局, 考古部・遺跡保存課, 課長
SANGKHANUKIT タイ国芸術総局, 考古部, 部長
朽津 信明 東京国立文化財研究所, 国際文化財保存修復協力室, 研究員 (90015248)
佐野 千絵 東京国立文化財研究所, 保存科学部, 主任研究官 (40215885)
三浦 定俊 東京国立文化財研究所, 保存科学部, 部長 (50099925)
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Keywords | タイ / 石造遺跡 / 遺跡保存 / レンガ / 熱帯地域 |
Research Abstract |
本年度の活動および得られた知見は以下の通りである。 一、前年度に引き続き、タイ国内東北部のクメール石造遺跡についての劣化状態と保存対策について、タイ国芸術局考古部の専門家と共同で、現地調査を行い、また、現地の専門家を交えて協議を行った。 一、前年度定めた2箇所の調査フィールド(パノン・ルン遺跡、ムアン・タム遺跡)に、コンピュータ制御長期無電源温・湿度連続測定システムを設置し、測定を開始した。これにより、外気の温・湿度、石の表面と内部の温度を一時間毎に測定し、記録することができる。集積されたデータは、来年度現地において読み出し、解析する予定である。本測定システムは、その後もできるだけ長く現地に設置したままとし、長期にわたるデータの集積を行う予定にしている。 一、関連調査として、パリのユネスコ本部で開かれた「アンコール遺跡保存技術会議」に出席し、協議を行い、また情報の収集に努めた。タイ東北部の石造遺跡は、アンコール遺跡と同じクメール遺跡であり、種々の有益な情報が得られた。 一、国内・外の関連文献資料を収集し整理中である。 一、タイ国東北部の石造遺跡に用いられている石材は、砂岩およびラテライトが中心であるが、場所、時代によって、その劣化状態は一様でなく、材質の岩石学的調査、地域環境の調査が重要であることが再確認された。
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