1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04041113
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
村井 康彦 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (00077455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 芳彦 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (20126022)
ピーター コーニッキー ケンブリッジ大学, 東洋研究科, 助教授
白幡 洋三郎 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (10135543)
園田 英弘 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (50027562)
ペーター パンツァー ボン大学, 日本研究所, 教授
ヘンリー スミス コロンビア大学, 東アジア言語・文化研究所, 教授
飯田 経夫 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (70022449)
山折 哲雄 国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (40102686)
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Keywords | 生活文化 / 日本文化 / 通文化性 / 文化進出 / 国際交流 / 健康食品 / 文化受容 / 日本製品 |
Research Abstract |
本年度は調査第1年目であるので、研究メンバーの多くがすでに経験済みのヨーロッパ先進諸国を主な対象とした。まずドイツにおいて、とくに生活用品、食品、娯楽に関係する日本生活文化の進出を調査した。ここ十数年来、日本と同様に経済成長が著しく、国民の購売力が強いこの国では、生活用品ではとくに日本の家電製品がよく進出している。とりわけカメラ・ビデオデッキ・テレビ・ウォークマンなどのカセットデッキ等は、日本製品がドイツ製品を市場では上回っている気配がある。自動車はドイツ製やフランス・イタリア製に脅威を与えるほどの進出は外観上みられない。食品に関しては、インスタントラーメン、菓子、若干の果物のほかは、ソバ、ノリ、トウフなどが健康食品として売られているのが特筆される。 進出がとくに著しいのは日本製のテレビゲーム、ファミコン類でハード、ソフトともにほとんどのデパートの玩具売場では、任天堂セガという2大ゲームメーカーの製品に子供達が群らがり、他の伝統的な木製品、ぬいぐるみの人形などのコーナーは閑散としている。フランスではとくに日本のマンガ本、アニメーション映画の進出が著しいことがわかった。出版社、アニメ製作会社の詳しい聞きとり調査を来年度追加して行う必要があろう。 以上の点については、ジェトロのききとりアンケート調査の結果が来年度に出るので、その結果をもってさらに詳しい分析を行う。 来年度の調査地の事前準備を一部兼ねてポルトガルだけを特に調査したが、日本に生活文化の進出はドイツ、フランスと比較すると著しく少ない。教養・実用にかかわる領域は、まだエキゾチシズムの対象としての空手、柔道、生け花が目につく程度であった。地域による文化受容の違いはさらに詳しい分析が必要である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 飯田 経夫: "真の豊かさを考える" 地域政策. 7月号. (1992)
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[Publications] 山折 哲雄: "日本宗教の展開" ぶっくれっと. 9月号. (1992)
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[Publications] 園田 英弘: "京都図の思想" 日本研究. 7. 73-85 (1992)
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[Publications] 白幡 洋三郎: "日本人とスポーツ" スポーツ文化. 110-125 (1992)
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[Publications] 村井 康彦: "茶の湯紀行" 河出書房新社, 250 (1992)