1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04044168
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Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
西田 篤弘 宇宙科学研究所, 教授 (40013643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 稔 京都産業大学, 助教授 (10026172)
岡田 敏美 富山県立大学, 助教授 (90008566)
L. Zelenyi ロシア宇宙科学研究所, 部長
小嶋 浩嗣 京都大学, 超高層電波科学センター, 助手 (10215254)
長野 勇 金沢大学工学部, 教授 (50019775)
松本 紘 京都大学, 超高層電波科学センター, 教授 (00026139)
大村 善治 京都大学, 超高層電波科学センター, 助教授 (50177002)
町田 忍 京都大学, 理学部, 助教授 (70209469)
平原 聖文 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50242102)
木村 磐根 京都大学工学部, 教授 (00025884)
道家 忠義 早稲田大学理工研, 教授 (60063369)
小原 隆博 宇宙科学研究所, 助手 (50194626)
斉藤 義文 宇宙科学研究所, 助手 (30260011)
向井 利典 宇宙科学研究所, 教授 (60013695)
塩川 和夫 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (80226092)
山本 達人 宇宙科学研究所, 助教授 (90182633)
寺沢 敏夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30134662)
国分 征 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (00011502)
B. Wilken マックスプランク研究所, 部長
中村 正人 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20227937)
R.R. Anderso アイオワ大学, 主任研究員
早川 基 宇宙科学研究所, 助教授 (90167594)
鶴田 浩一郎 宇宙科学研究所, 教授 (10013682)
M. Acuna NASAゴダードスペースフライトセンター, 部長
D.A. Fairfie NASAゴダードスペースフライトセンター, 主任研究員
L.A. Frank アイオワ大学, 教授
D.J. William ジョンホプキンス大学応用物理研究所, 部長
長谷部 信行 愛媛大学工学部, 助教授 (10127904)
前沢 冽 名古屋大学理学部, 助教授 (60126901)
藤本 正樹 名古屋大学理学部, 助手 (30242811)
永田 勝明 玉川大学工学部, 教授 (70074416)
F. Mozer カリフォルニア大学バークレイ校, 教授
河野 毅 理化学研究所, 先任研究員 (60211231)
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Keywords | 磁気圏 / 磁気圏尾部 / GEOTAIL衛星 / 磁気圏境界面 / 太陽風 / 惑星間空間 / プラズモイド / ラングミュア波 |
Research Abstract |
GEOTAIL衛星の観測データを主な材料として、月軌道よりも遠方の遠尾部の構造と変動について米・欧・露の研究者と共同で解析と理論研究を行い、新たな知見を得た。この領域において本格的な観測を実施したのはGEOTAIL衛星が世界で初めてである。地球磁場の磁力線は地球から200Re(Re=6370Km、地球半径)以上の距離まで引き伸ばされている。引き伸ばされた磁力線の再結合は連続的に進行するのではなく、間欠的におき、1500Km/sに及ぶ速度で反地球側に流れ去る高速プラズマ雲を作る。GEOTAIL衛星はこのプラズマ雲(plasmoid)の中の磁場やプラズマのエネルギー分布を詳しく観測し、磁力線再結合によるイオンや電子の加速の機構について重要な情報を得た。尾部の磁力線はただ引き伸ばされているだけでなく、尾部を朝夕方向に貫く成分も大きい。この成分が惑星間空間磁場(IMF)と同じ極性を持つこと、また尾部の磁力線はほとんど常に反地球方向に流れていることから見て、遠尾部の磁場は常に惑星間空間磁場とつながっているものと思われる。一方、尾部内部でのイオンの加熱はプラズマシートの境界領域でおきている。すなわち、地球側から流れてくる10-100eVのイオンが、1keV以上まで加速されてプラズマシートにとり込まれている。従来はイオン加速はプラズマシートの中央にある磁気中性面で起きるものと考えられていた。この加熱現象を説明するため、プラズマシート境界領域におけるslow-modeのMHD波による加速の検討をすすめている。尾部ではイオンや電子の流動や非等方性によって多様な波動が発生しているが、このうち広帯域のバースト的な静電波動の波形測定をはじめて行い、非線形段階に発達したラングミュア波であることを発見したのも、本年度の大きな収穫である。
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