1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04214105
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
内藤 喜之 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 暁 帝京技術科学大学, 情報学部, 助手 (80225490)
亀井 宏行 千葉大学, 工学部, 助教授 (60143658)
伊藤 公一 千葉大学, 工学部, 助教授 (90108225)
関 一 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00179326)
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Keywords | 遺跡探査 / FM-CWレーダ / 地中レーダ / 土層判別 / UHF帯 / スロットアンテナ |
Research Abstract |
地中レーダによる探査では、不整地や傾斜面でアンテナを地面に密着した状態で移動しながら測定しなければならないので、アンテナは、軽量コンパクトで、大地との密着性がよく、インピーダンス整合がとり易く且つ対象とする周波数範囲での放射パターンが安定していることなどが要求される。そこで本年度はスロットアンテナを用いたFM-CW地中レーダを試作した。試作したスロットアンテナはスロット長180mm、全体の寸法は300×300×100mmで、帯域は570〜930MHzの特性を持つ。試作したレーダシステムは、このアンテナを送受別々に2基使用し、アンテナ上面にレーダ回路を装着した。総重量は約4.5kgと軽いものとなっている。発信器出力は15dBmで、500〜800MHzの周波数を繰り返し周波数100Hzのノコギリ波や三角波で変調をかける。遺構を模し、地下約1mに埋設した中空木箱やコンクリート製ヒューム管に対して、本システムを用いた探査実験を行ったところ、その検出に成功し、レーダの正常動作を確認した。しかしながら、受波信号は非常に弱く、回路内の損失の低減や地中への放射特性の改善などのハードウエアの改良や、信号処理部でもパルスレーダで用いられているSTCなどのゲインコントロール法に代わる手法の導入が必要なことがわかった。 別方式のアンテナについても検討を進め、また実用面では、地表面とアンテナとの間に隙間が生じる車輪走行式地中レーダの大地とのインピーダンス整合を図る「整合層」を理論的に検討した。 得られたレーダ断面図の判読を容易にするために、レーダ画像のシミュレーションを行い、さらに合成開口処理などの手法についても検討を加えた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 高橋 幸一,亀井 宏行,小林 暁,千田 淳,西村 康: "遺跡探査におけるスロットアンテナを用いたFM-CW地中レーダの試作" 1992年電子情報通信学会秋季大会講演論文集. 2. 109-109 (1992)
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[Publications] Akira KOBAYASHI,Hiroyuki KAMEI,Yasushi NISHIMURA,Hiroshi KUDO: "Aperture Synthesis and Interporation for Archaeological Prospection by a Ground penetration Radar System" 第7回ディジタル信号処理シンポジウム講演論文集. 268-273 (1992)
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[Publications] 高橋 幸一,亀井 宏行,小林 暁,西村 康,内藤 喜之: "スロットアンテナを用いた考古探査用UHF帯FM-CW地中レーダの試作" 第2回地下電磁計測ワークショップ論文集. 47-54 (1992)
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[Publications] Dean GOODMAN,Hiroyuki KAMEI,Yasushi NISHIMURA: "Computer Simulation of Ground Radar Images with Applications from Engineering to Archaeology" 第2回地下電磁計測ワークショップ論文集. 179-186 (1992)