1993 Fiscal Year Annual Research Report
全国顎顔面補綴患者の実態調査とその診断治療体系確立の検討
Project/Area Number |
04304046
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大山 喬史 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (50064366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 靖 新潟大学, 歯学部, 教授 (30013874)
大西 正俊 山梨医科大学, 歯科口腔外科, 教授 (50014139)
石橋 寛二 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (90018771)
平井 敏博 東日本学園大学, 歯学部, 教授 (80014273)
古田 勲 富山医科薬科大学, 歯科, 教授 (10014268)
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Keywords | 顎顔面補綴 / 腫瘍 / 全国調査 / アンケート調査 / 1次調査 / 関連医科領域 |
Research Abstract |
近年、医療の進歩に伴い、顎顔面領域に発生した腫瘍等に対して外科・化学・放射線・免疫療法などが適用され、その治療成績は年々向上する傾向にある。しかし、こうした治療法により腫瘍の進行をコントロールできたとしても、術後の咀嚼、嚥下、発音などの機能障害は患者に大きな苦痛を与え、さらに顎顔面部に生じた欠損、歪みによる審美障害は社会復帰に際し大きな妨げとなる。Quality of Lifeに対する意識が高まっている昨今、術後の顎顔面補綴治療は必要不可欠といえよう。 しかし、顎顔面補綴症例の診断、治療法は未だ明確には確立されていない上に、特殊な知識および高度な技術を要することもあり、各医療機関・施設間で診療システムに大きな違いがあるのが現状である。また、こうした患者の分布状況や診療法に関しての全国的な実態調査は過去に行われたことがない。したがって、まず日本の諸機関における顎顔面補綴患者の診療体系、診療法の実態を全国調査し、情報収集、分析することが急務である。 当日本顎顔面補綴学会では予備調査として、すでに学会所属の評議員の診療機関を対象にアンケート調査を行い、症例の分類、患者の要求、補綴処置の内容等を詳細に検討した。今回は学会会員の所属機関以外にも調査対象を広げ、全国の歯科系大学の補綴、口腔外科、放射線科ばかりでなく、医科系大学の口腔外科、耳鼻咽喉科、形成外科、放射線科などの関連医科領域も対象機関に含めた。さらに全国の大規模病院の口腔外科、歯科ならびに、全国の医科系国公私立研究所附属病院の口腔外科、頭頚科、耳鼻咽喉科、形成外科、放射線治療部も対象機関に加えた。 そして、まず1次調査として顎顔面補綴患者がどのような機関で扱われ、補綴治療がどの程度行われているのか把握するために、顎顔面補綴の概要に関するアンケート調査を行い、昨年1年(1993年1月1日〜12月31日)の間に補綴処置を行っている機関には、2次調査として各症例の詳細を記載する調査用紙を送ることとした。 2年次の今年度は、1次調査を行った結果、口腔外科系の諸機関で顎顔面補綴患者が多く扱われ、補綴処置も多く行われていることが判明した。また、顎顔面補綴学会所属の機関で扱われる症例数は圧倒的に多いが、非会員の大規模病院口腔外科でもかなりの症例数を扱っていることが認められた。また、耳鼻・頭頚・形成外科等の関連医科領域においても顎顔面補綴患者は相当数扱われているが、補綴処置を行っている機関はほとんど認められなかった。 最終年度は、以上の1次調査の結果をもとに2次調査を行い、顎顔面補綴患者の実態に関する詳細を学会および印刷物にて公表する予定である。
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