1992 Fiscal Year Annual Research Report
歯科材料における材料プロセスのシミュレーションに関する研究
Project/Area Number |
04404075
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
桑山 則彦 徳島大学, 歯学部, 教授 (60013827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今 政幸 徳島大学, 歯学部, 助手 (80116813)
浅岡 憲三 徳島大学, 歯学部, 助教授 (50014189)
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Keywords | 歯科鋳造用合金 / 熱拡散率 / 比熱 / 熱伝導率 / シミュレーション / 材料プロセス / 金属焼付陶材 |
Research Abstract |
本年度実施した研究内容は大別すると、材料プロセスのシミュレーションに関するコンピュータプログラムの作製と熱物理的性質の実測である。 1.本研究で取り扱う問題は、応力解析と熱伝導解析の連成問題である。同時に、プロセスのシミュレーションは、非線形問題であるが、時間または温度の増分法を適用することにより解決できる。こうしたことから、これまでに、軸対称モデルに対する熱伝導解析、応力解析に関する理論的定式化、温度増分法を組み込んだコンピュータシミュレーションプログラムを開発、作製した。すなわち、厚肉円筒に関する弾性理論をn層が積層された積層円筒モデルに拡張し、外力や熱伝導の結果として生じる温度変化が生じたときの材料内の応力を計算できるよう対応させ、数値実験を試みた。 ここでのプログラムは、歯科鋳造のプロセスシミュレーション、陶材/合金積層材(金属焼付陶材)の焼成プロセスのシミュレーションや充填材料の窩洞内での硬化反応の解析などに適用できると考えている。 2.材料プロセスのシミュレーション実施するにあたり必要な熱定数を、レーザーフラッシュ法により調べた。本年度は歯科鋳造用合金(金銀パラジウム合金、高カラット焼付用合金、金・パラジウム合金、Ni基の焼付用合金)の熱定数(比熱、熱伝達率、熱伝導率)の温度依存について、室温から800℃まで測定した。また、歯科用陶材についても温度依存の熱定数を調べた。ここで、測定された値をもとに熱伝導計算から、冷却方法と材料内の温度変化との関係について検討した。現在、鋳型材、積層材料の熱伝導に関する測定を実施中である。
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Research Products
(1 results)