1994 Fiscal Year Annual Research Report
岡山県78市町村の地域社会構成及び企業・世帯のニーズ変動調査とその指標化
Project/Area Number |
04451037
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤森 俊輔 岡山大学, 文学部, 教授 (50033022)
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Keywords | 地域社会構成の空間構造 / 社会諸諸層 / 住民階層の生活ニーズ / 自治体の総合福祉計画 |
Research Abstract |
国勢調査、事業所統計を中心に岡山県78市町村がその人口構成においてどのような内部構成上の特性を持っているかについて、それぞれの市町村について分析してみた。その際の比較基準は、78市町村の平均構成である。また、岡山県全体についての人口の諸要素が78市町村にどのように配分されているかについて分析した。これら分析結果を岡山県78市町村の地図上に描くことによって、視覚的にも、全体の社会構成の空間構造がどのようなものとなっているかを分析した。分析は産業構造、就業構造、企業規模・開設時期別事業所立地などによる市町村特性と県全体の構造について行われ、また、職業階層、年齢層、世帯形態、住宅形態などの社会諸階層の配置構造からみた特性の分析、それぞれの地域の内部での就業、外部への通勤状態からみた地域の定住生活圏としての性格の分析などを、それぞれ個別に分析すると同時に、これら諸項目が相互にどのように関連して地域の特性を作ることになっているかを分析した。これらの多数の変数間の多次元的な相関分析から、地域特性全体にどのような全体を貫く傾向性があるか、基本的に地域社会はどのような類型として識別できるかなどを明らかにし、各市町村の特性を幾つかの基本的因子スコアによって定量的に表現することができた。その結果は、産業化、都市化と総称される変数を構成すると考えられる諸要因が、上記のあらゆる点で大きな説明力を有する傾向性をなし、その都市化の一次元的尺度上に78市町村が配置されることがきわめて明瞭な形で浮かび上がった。岡山県全体としていえば、岡山市、倉敷市を圧倒的な中心とした形で、県の周辺部に行くほど、この尺度上の値が少なくなっていく様が描かれている。また、とりわけ、この中心部の隣接するきわめて社会的変動の顕著な市と町を選び、その自治体の総合計画の作成過程や各社会諸層の生活問題について調査を行い、上記の空間構造がもつ問題を内在的に分析している。
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Research Products
(1 results)