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1992 Fiscal Year Annual Research Report

東日本における農耕文化成立の研究ー愛知県馬見塚遺跡の発掘調査ー

Research Project

Project/Area Number 04451081
Research InstitutionNational Museum of Japanese History

Principal Investigator

設楽 博己  国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助手 (70206093)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西本 豊弘  国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 助教授 (70145580)
永嶋 正春  国立歴史民俗博物館, 情報資料研究部, 助教授 (50164421)
篠原 徹  国立歴史民俗博物館, 民俗研究部, 助教授 (80068915)
春成 秀樹  国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 教授 (20032708)
岩野 見司  東海学園女子短期大学, 教授
Keywords馬見塚遺跡H地点 / 縄文晩期終末 / 稲籾圧痕土器 / 土坑 / 土器棺 / 土偶 / 石冠 / イネのプラントオパール
Research Abstract

愛知県一宮市馬見塚遺跡のG地点の北をH地点とし、そこに2ケ所トレンチを設定して発掘調査を行った。微高地から現水田面の低地への移行ケ所に設けたトレンチはA区で2×6.5m、微高地上に設けたトレンチはB区で2×4mの規模である。発掘調査の結果、A区では東半分に厚さ約10cmの縄文晩期終末の遺物包含層が確認され、東半分に埋没河川とその上に縄文晩期の堆積土が厚さ最大50cmに及んでいることが確認された。その中間には溝が掘られており、出土土器は縄文晩期終末のものばかりで、その時期の溝である可能性が考えられた。東側の遺物包含層から、縄文晩期終末もしくは弥生時代初頭の土器に、稲籾庄痕が付いた破片を検出した。これは当地方で検出されたもっとも古い時期の籾痕土器である。B区では約50cmの縄文晩期の遺物包含層が確認された。それはおよそ3層の堆積からなり、上層には弥生時代初頭と晩期終末の土器が、中層には下方に晩期中葉の土器を含む晩期後半の土器が、下の砂層には晩期前半の土器が主に堆積していることを確めた。また、砂層を掘りこんで作った後期終末の土坑を検出し、その中から炭化種実、焼けた骨片、焼けた石皿片、石剣片、石冠などが出土した。包含層の遺物の量は土器片約2000、石器約300であり、その中には土器棺と思われるもの2基、土偶1などが含まれる。今後の整理によって、当地方における縄文晩期後半の土器編年の基礎資料になろう。トレンチ壁面土壌のサンプリングを行い、植物のプラントオパール分析を行った。その結果、上層からイネのプラントオパールが検出され、下の2層からは検出されなかった。これらイネのプラントオパールと稲籾圧痕から、弥生時代初頭あるいは縄文晩期終末の稲に関する状況がわかり、必ずしも明らかでなかった当地方における農耕の受容の問題を研究する基礎的データを得ることができた。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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