1992 Fiscal Year Annual Research Report
対応困難な家族に関する看護の分析を通して有効な家族看護モデルの開発とその検証
Project/Area Number |
04451125
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Research Institution | Kochi Women's University |
Principal Investigator |
野嶋 佐由美 高知女子大学, 家政学部・看護学科, 教授 (00172792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 礼子 東邦大学, 医療短期大学・看護学科, 助教授 (50189693)
岸田 佐智 高知女子大学, 家政学部・看護学科, 助教授 (60195229)
宮田 留理 高知女子大学, 家政学部・看護学科, 講師 (00244773)
小迫 冨美恵 高知女子大学, 家政学部・看護学科, 講師 (40195706)
中野 綾美 高知女子大学, 家政学部・看護学科, 助教授 (90172361)
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Keywords | 家族の生活の質 / 家族セルフケア / 葛藤 / 看護介入 |
Research Abstract |
本年度は、家族の生活の質を測定する測定用具である「家族生活の質に関する質問紙I」と家族のセルフケア行動を測定する測定用具である「家族セルフケア行動に関する質問紙I」とを開発した。 「家族生活の質に関する質問紙I」は、家族の活動性・家族としての自己実現・創造性・家族アイデンティティ・評価・家族の価値観・精神的側面・経済的側面・ソーシャルサポート・自由度・家族関係・豊かさ・審美性・安全性・便利性から構成される70項目の自己記載法による5段階の質問紙である。「家族セルフケア行動に関する質問紙I」は、空気と水分摂取・食物摂取・清潔・休息と活動・孤独と社会的相互作用・危機予防・正常な家族生活の維持・評価・セルフケア能力から構成される80項目からなる自己記載法による5段階の質問紙である。 対象は、400世帯に質問紙を配布し協力の得られた224世帯である。 各領域と総合得点との相関係数は0.46から0.87であり、いずれも高い相関が認められた。内部一貫性の信頼係数は、家族の活動性0.82、家族の自己実現0.81、創造性0.72、家族アイデンティティ0.84、評価0.87、家族の価値観0.78、精神的側面0.87、経済的側面0.71、ソーシャルサポート0.85、自由度0.53、家族関係0.79、豊かさ0.66、審美性0.59、安全性0.55、便利性0.70、総合の信頼係数0.96であり、内部一貫部のあることが証明された。 家族セルフケア行動においては、各領域と総合得点との相関係数は0.41から0.89であり、いずれも高い相関が認められた。内部一貫性の信頼性係数は、0.54〜0.83であった。 現在は、看護者の面接から得たデータを、看護者が対応困難と捉える家族の傾向性や特徴、対応困難家族への看護介入の分類、特徴、問題点、対応困難な家族に対する看護者の葛藤について分析している。
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