1993 Fiscal Year Annual Research Report
微視的変形機構を考慮した繊維強化複合材の変形の力学特性と強度評価
Project/Area Number |
04452123
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
冨田 佳宏 神戸大学, 工学部, 教授 (10031147)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安達 泰治 神戸大学, 工学部, 助手 (40243323)
三村 耕司 神戸大学, 工学部, 助手 (70181972)
中井 善一 神戸大学, 工学部, 助教授 (90155656)
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Keywords | 繊維強化複合材 / 界面の変形 / 衝撃変形 / 変形の局所性 / 強度評価 / シミュレーション / プラスチックス / 構成式 |
Research Abstract |
先進材料として多用されつつある複合材の変形及び破壊のメカニズムは従来の材料とは異なり,異種材料界面の破壊の発生及びその拡大に支配されるところが大きい,したがって,その界面近傍の微視的な変形・破壊挙動を明らかにし,複合材の巨視的な強度を評価することは,複合材の利用の安全性あるいは機能の向上とも深く関わりを持ち重要である.〓本研究では,昨年の研究成果を踏まえて研究を実施し以下の結果を得た. 1.繊維強化複合材の破壊様式のうち,異種材料の界面から発生する破壊挙動に注目し,単繊維とマトリクスからなる微視的単位要素にマクロに均一な各種衝撃荷重を加え,界面における変形の不均一の発生と成長ならびにマトリクスにおける変形の局所化の様式を,各種材料の組み合わせならびに各種寸法・形状について,理論的な面から,有限要素法を援用した変形の局所化解析により検討を加え,その挙動の特徴を明らかにした. 2.複合材に用いられている繊維ならびにマトリスク材の複合負荷ならびに繰り返し負荷の下での変形応答を,軽容量の試験機と試験データ取り込み実験的に検討し,上記1のモデル化において使い易い形の構成式として表示した. 3.単位繊維とマトリクスからなる微視的単位要素の集合体としての複合材の巨視的な変形挙動を,非局所的な性質を示す連続体として表現する手法を提案し,その有限要素法を定式化した. 4.3.において定式化した巨視的な連続体に各種負荷を加え,微視的な変形・破壊挙動が如何なる形式で巨視的な変形・破壊挙動と関連しているかを詳細に検討した.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshihiro Tomita: "Computational Approaches to Plastic Instabilities in Solid Mechanics" Theoretical and Applied Mechanics,IUTAM.81-98 (1993)
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[Publications] 冨田佳宏: "高ひずみ速度域における平面ひずみ弾粘塑性ブロックの変形の局所化挙動" 日本機械学会論文集. 60-570 (印刷中). (1994)
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[Publications] 安達泰治: "弾性コッセラ体有限要素法とその微視構造を有する材料のシミュレーションへの応用" 日本機械学会論文集. 60-569 (印刷中). (1994)
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[Publications] 三村耕司: "異方性降伏関数による繰り返し変形時のひずみ硬化の検討" 日本機械学会材料力学部門講演会論文集. 930-71. 323-324 (1993)
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[Publications] 冨田佳宏: "平面ひずみ動的負荷を受ける複合材の変形の局所化挙動" 日本機械学会関西支部第252講演会論文集. 934-4. 55-56 (1993)
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[Publications] 井上雅史: "結晶性エラストマーの構成式の定式化と変形挙動の数値シミュレーション" 日本機械学会関西支部第69期総会講演会論文集. (印刷中). (1994)