1993 Fiscal Year Annual Research Report
マイクログラビティ環境における固体の燃焼-多孔性物質の場合-
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04452143
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 献一 北海道大学, 工学部, 教授 (80001163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田住 正弘 北海道大学, 工学部, 助手 (30197363)
藤田 修 北海道大学, 工学部, 助教授 (10183930)
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Keywords | 燃焼 / 宇宙環境利用 / 火災安全性 / 固体材料 / 火炎伝ぱ / ふく射 / 自然対流 / 微小重力 |
Research Abstract |
地上においては重力の存在により自然対流が生じ現象が複雑になる。固体材料の燃焼は種々の物理・化学過程が複雑に関連しており、これを理解するには、自然対流の影響を取り除き、現象を単純化して観察することが有効である。 そこで本研究では、種々の固体材料(内部に空隙を有するものを含む)の燃焼現象を微小重力下において観察した。本研究ではまず固体材料の最も基本的燃焼特性である燃え広がり速度に及ぼす雰囲気酸素濃度,圧力,試料形状などの影響を調べた。酸素濃度は高いほど燃え広がり速度が大きくなるが、圧力は大きくなるほど小さくなった。また、試料形状については単位長さあたりの必要酸素量が増加するに従い燃え広がり速度が低下していくことがわかった。 これらの結果に基づき燃焼機構等について検討を加えた。固体材料の火炎伝ぱ挙動は火炎部から未燃部へのふく射熱の供給と未燃部における可燃ガスの発生速度が重要な支配要因であり、この両者を増大させる要因が燃焼速度を増加させる。微小重力下においては、酸素の供給が拡散過程に支配されるため、試料単位長さに対して供給される酸素量は、雰囲気酸素濃度と試料寸法のみにより決定される。試料の必要酸素量に対する供給酸素量が低下するにつれて火炎温度が下がり、ふく射熱が低下するので、結果として酸素濃度が低下したり試料寸法が増加すると伝ぱ速度は小さくなる。圧力は、これが増加すると、試料からの可燃性ガスの発生速度が低下するため、伝ぱ速度が小さくなることが示唆された。
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