1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04452299
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
木村 菊二 財団法人労働科学研究所, 副所長 (90072644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 知之 労働衛生, 病理学研究部, 研究員 (00228503)
伊藤 昭好 労働衛生, 病理学研究部, 主任研究員 (30151492)
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Keywords | 浮遊粉じん / 粉じんの粒度 / 粉じんの時間変動 / 粉じん測定 / 濃度変動 |
Research Abstract |
作業場所の粉じん濃度は発じん源の条件や発生した粉じんの拡散の状況などによって時間的に大きく変動している場合が多い。このように変動している、浮遊粉じん濃度の時間的変動を的確に把握することは、曝露粉じん量の推定あるいは防じん対策の策定に当たって有効な資料となるものと考える。 本研究では、レーザー光線を利用したパーティクルカウンターを改良して、作業現場において、浮遊粉じんを粒径1μm以上の粗大粒径粒子とそれ以下の微細粒子に分けて粒子数の計測を行い、その値を2チャンネルのポータブルの連続記録計に記録し、測定と同時にその場で、その結果を知ることのできる粉じん計を試作した。 この新しく作製した連続記録方式の粉じん計について、実験室内において、比較的粒径の小さい煙、あるいは、大きな粉径の粒子まで含んだ岩粉あるいは炭粉等について測定を行い、その特性を確かめてから、造船工場、ガラス工場、事務室等において、実測を試みた。 作業場における測定は、一連の測定時間を10分程度とした。作業の遂行に伴い、粉じん濃度の変動のあることは当然のことであるが、金属の研磨作業等においては、粗大粒子数と微細粒子数の割合が時間的に大きく変動している。また、事務室内等の測定では、喫煙が行なわれておれば、粉じん濃度の時間的変動は大きく、また、喫煙がなければ粉じん濃度時間的変動は極めて小さい。 以上の測定結果から、各作業場において、粉じん粒子の濃度と時間的変動のパターンを総合して、発じん状態を評価する方法、浮遊粉じんの有害性について、また、個々の作業について、防じん対策の在り方等について検討を加えた。
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