1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04454313
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河原崎 秀雄 東京大学, 医学部(病), 講師 (60115475)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩中 督 東京大学, 医学部(病), 助手 (90193755)
土田 嘉昭 東京大学, 医学部(病), 教授 (80010164)
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Keywords | 肝移植 / バイアビリティー / 小児肝移植 |
Research Abstract |
ビーグル犬を用いたsplit liver transplantを行い、手術中、術後の肝移植片の(1)組織血流と(2)動脈ケトン体比を移植結果と比較して、(1)と(2)のパラメーターが移植片のバイアビリティを反映するか否かを検討した。 (方法)体重12-15kgをdonor(n=2)、体重10kgをrecipient(n=4)とした。全身麻酔下にdonorを開腹し、肝を右葉と左葉に分離し、我々が開発したmodified TOM液で両葉を潅流した。donorと同様にrecipientを開腹し、下大静脈を温存したまま全肝を摘出した後、donorの左葉を同所性に移植した。24時間後に二頭目のrecipientを開腹し、前記と同様に全肝を摘出、donorの右葉をpiggy back方式で同所性に移植した。 (1)donorは開腹後、肝左葉右葉分離後の2ポイント、recipientは開腹後、移植後の2ポイントで肝表面から組織血流を電磁血流計により測定した。 (2)donorは開腹前、肝分離後、recipientは開腹前、移植直後、移植後3、12、24時間後に動脈血ケトン体を測定した。 以上の結果を移植成績と比較し、肝組織血流と動脈血ケトン体比が移植片のバイアビリティーを反映するか否かを検討した。 (結果)第1回目の実験では術前の組織血流はdonor、recipient共に約30ml/min、動脈血ケトン体比はdonor、recipient共に約2・2であったが、donorが肝分離中に出血により死亡したため、以後のデータは得られなかった。第II回目の実験では術前の組織血流、ケトン体化は第I回とほぼ同様であった。donorの肝分離後は組織血流が20ml/min、ケトン体比が1.0と両者共に低下を認めた。移植後、組織血流はI回目のrecipientは10ml/min、II回目は5ml/minと低下し、動脈血ケトン体比もI回目は0.3、II回目は0.2と低下し、移植後recipientは2頭共に24時間以内に死亡した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 河原崎 秀雄: "胆道閉鎖症の肝移植適応時期" 小児外科. 25(3). 95-98 (1993)
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[Publications] 河原崎 秀雄: "生体部分肝移植におけるレシピエント手術の実際と要点" OPE NURSING. 7(6). 23-28 (1992)
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[Publications] 河原崎 秀雄: "生体部分肝移植の適応について" 外科. 54(2). 175-177 (1992)
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[Publications] Hideo Kawarasaki: "Partial Liver Transplantation From Living Donors" Transplantation Proceedingo. 24(4). 1470-1472 (1992)
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[Publications] 河原崎 秀雄: "生体部分肝移植の現況" 診断と治療. 73(3). 532-536 (1991)
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[Publications] Tadashi Iwanaka: "Experimental Orthotopic Liver Transplantation Using TOM-2H Solution in which the Major Anion is Gluconate" Transplantation Proceedings. 24(4). 1602-1604 (1992)