1992 Fiscal Year Annual Research Report
網膜色素上皮細胞の機能と細胞増殖因子、受容体遺伝子発現の関連性についての研究
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04454441
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉村 長久 京都大学, 医学部, 講師 (70211662)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷原 秀信 京都大学, 保健診療所, 助手 (60217148)
岩城 正佳 京都大学, 医学部, 助手 (10093163)
小椋 祐一郎 京都大学, 医学部, 助手 (70191963)
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Keywords | 網膜色素上皮細胞 / 細胞増殖因子 / サイトカイン / 受容体 / 分子生物学 / 遺伝子発現 / 増殖性眼疾患 |
Research Abstract |
1)研究計画に示したように培養ヒト網膜色素上皮細胞を用いて各種細胞増殖因子受容体並びにサイトカイン受容体の遺伝子発現を検討した。方法として、Northern blot analysisの他、より感度の高い方法であるRT-PCR法を用いた。これにより網膜色素上皮細胞で血小板由来増殖因子αおよびβ受容体、線維芽細胞増殖因子受容体、神経増殖因子受容体、インターロイキン1受容体遺伝子発現を確認した。 2)1)と同様の方法で網膜色素上皮細胞が発現している細胞増殖因子、サイトカインの遺伝子を検討した。その結果、血小板由来増殖因子A鎖およびB鎖、酸性および塩基性線維芽細胞増殖因子、神経成長因子、トランスフォーミング増殖因子β1および2、インターロイキン1αおよびβ、インターロイキン7、腫瘍壊死因子α、GM-CSF遺伝子の発現が確認された。 3)研究計画に示した網膜色素上皮細胞に発現する未知の遺伝子クローニングは、PCR法を用いて遺伝子の一部をクローニングする段階までは成功している。今後、塩基配列決定による確認を進める予定である。 4)今後の見通しであるが、1)、2)に示すような網膜色素上皮細胞においてどのような細胞増殖因子、またその受容体が発現されているかという研究については概ねまとまってきたと考えている。これらは別紙にしめすように既に雑誌に投稿済みもしくは準備中である。従ってこれからは、細胞増殖因子またはその受容体のアンチセンス遺伝子を用いて、これらの増殖因子の抑制をはかり網膜色素上皮細胞の増殖能、遊走能、細胞外マトリックス産生能等の変化を検討する。また、網膜色素上皮細胞に発現する未知の遺伝子クローニングに関してもさらに押し進めていく予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tanihara.H: "Tumor Necrosis Factor-α Gene is Expressed in Stimulated Retinal Pigment Epithelial Cells in Culture." Biochemial and Biophysical Research Communication. 187. 1029-1034 (1992)
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[Publications] Yoshida.M: "Platelet-Derived Growth Factor Gene Expression in Cultured Human Retinal Pigment Epithelial Cells." Biochemial and Biophysical Research Communication. 189. 66-71 (1992)
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[Publications] Tanihara.H: "Identification of Transforming Growth Factor-β Expressed in Cultured Human Retinal Pigment Epitheial Cells." Investigative Opthalmology and Visual Science. 34. (1993)