1992 Fiscal Year Annual Research Report
遊離組織移植による口腔再建例の術後機能に関する研究-主観的評価と客観的評価との関連について-
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04454512
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大野 康亮 昭和大学, 歯学部, 助教授 (30112725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 紀美江 昭和大学, 歯学部, 助手 (20210114)
道脇 幸博 昭和大学, 歯学部, 講師 (40157540)
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Keywords | 構音機能 / 咀嚼機能 / 嚥下機能 / アンケート / インタビュー / 舌運動 / 下顎運動 / 磁気センサシステム |
Research Abstract |
1.術後の口腔機能の主観的評価 構音・咀嚼・嚥下機能について新たにアンケート形成、インタビュー形式のプロトコールを作成し、予備的調査を行なった。その結果、調査項目が膨大で調査に長時間を要すること、調査項目の内容に重複が認められることが判明した。そこで質目項目を厳選するために、質問間の単相関係数を算出し、極めて高い相関の認められる場合は、適切と思われる質問に限るなどの方法で調査票を改定し、本調査に向けて準備中である。 2.術後の口腔機能の客観的評価 交流磁界型の磁気センサシステム(Articulograph)を購入し、構音・嚥下時の舌運動と下顎運動を測定した。オトガイ正中部、舌尖および舌背上に小型受信センサを貼り、その動き(移動距離と速さおよびタイミング)を測定しコンピュータ画面上に描出した。その結果、舌の挙上の不良な症例では、下顎の移動距離が大きく、明らかな代償運動が認められた。また構音機能(発語明瞭度検査にて測定)の良好な症例ほど、舌の運動量は大きい傾向にあった。 しかし本装置に付属する3個の送信コイルをつけたヘルメットは、極めて重く、頭部の固定の観点からも適切でない。そこで、被測定者に負担をかけずしかも、測定精度を向上させるために、送信コイルと頭部の固定装置を考案し、現在製作中である。 本研究により、舌運動障害と構音機能との関連が明確になり、術後の機能障害の原因の解明とその予防に役立つものと思われる。
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