1992 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質の一次構造から三次構造を自動的に組立てる方法
Project/Area Number |
04455007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長野 晃三 東京大学, 薬学部, 助教授 (30012636)
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Keywords | 超二次構造 / α / βバレル / 水素結合様式 / 特異的配列 / スコア計算法 / 予測三次構造 / 自動的組立法 / データベース |
Research Abstract |
アミノ酸残基数250の蛋白質の10%相同性の確率は10^<-10>以下であるにもかかわらず、αヘリツクスやβシート等の二次構造の相対的配置が殆んど同じである超二次構造が多数知られている。それらの超二次構造の中で最も典型的なものは8本の平行β鎖が8本のαヘリツクスで覆われた形をしているのでα/βバレルと呼ばれている。現在12以上のα/βバレル蛋白質がX線結晶解析されている。このα/βバレルが常に8本の平行β鎖から構成されていることは世界的に知られているが、水素結合様式を調ベると種々の型に分けられるにも拘らず、βシートがβ鎖の進行方向に向って右側にねじれる傾向のために常に4残基分だけ水素結合がずれることを始めて見出した。更に、その平行β鎖のアミノ酸残基の側鎖の充填され方を調べると、α/βバレルの外測では疎水性アミノ酸同志が隣接することが圧倒的に優勢であるにも拘らず、内側ではLenに対してGlyが隣接するというように、対になる残基同志の間に極端な偏りがあることが見出された。β鎖のN端側のターンにもGly Alaという特異的な配列が極度に多いことも見出された。このような傾向を取り入れて予測された仮説的α/βバレルの正しさを表すスコアの計算法を開発し、Protein Data Bankから対応する型の原子座標を自動的に探し出して側鎖を入れ換え、その蛋白質の予測三次構造を自動的に組立てて表示するプログラムを開発し、1992年9月25日に横浜で行われたCAMSE'92という国際学会ぶ発表した。更にヨーロッパの各地で講演を行った。各蛋白質と相同性の高い蛋白質のアミノ酸配列を三島の遺伝研のデータベースから取り寄せ、それぞれの蛋白質自身を含むグループを除いた他のグループから得られたデータベースに基いて、その蛋白質のα/βバレルを如何に正しく予測出来るかを現在調べているところである。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] K.NAGANO: "Automatic modeling of supersecondary structure from amino acid sequence" CAMSE'92 The 2nd International Conference & Exhibition on Computer Applications,Pacifico Yokohama,Sept.22-25. L10-L10 (1992)
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[Publications] K.NAGANO: "Extension of the predicted 3-D ribosomal three-tRNA binding model" International Conference on THE TRANSLATIONAL APPARATUS in memoriam of H.G. Wittmann,Berlin,Oct.31-Nov.5. 132-132 (1992)
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[Publications] K.NAGANO: "The side-by-side model of two tRNA molecules allowing the α-helical conformation of the nascent polypeptide during the ribosomal transpeptidation" Biochimie. 73. 947-960 (1991)
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[Publications] 長野 晃三: "分子模型を利用したタンパク質高次構造の予測" バイオサイエンスとインダストリー. 43(3). 111-116 (1991)
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[Publications] K.NAGANO: "Predicted quaternary structure of hepatitis B Dane Particle" Protein Engineering 2nd International Conference,Kobe,Aug.20-25. 121-121 (1989)
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[Publications] K.NAGANO: "Prediction of three-dimensional model of Escherichia coli ribosomal RNA" J.Theor.Biol.134. 199-256 (1988)
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[Publications] K.NAGANO: "Methods in Protein sequence Analysis" Birkhauser Verlag, 10 (1991)
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[Publications] K.NAGANO: "Prediction of Protein Structure and the Principles of Protein Conformation" PLENUM Publishing Corporation, 82 (1989)