1993 Fiscal Year Annual Research Report
同時に多試片を処理出来るリング試験片定K値応力腐食割れ試験機の試作
Project/Area Number |
04555170
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
布村 成具 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 昇 都城工業高専, 講師 (20182579)
下条 雅幸 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (00242313)
熊井 真次 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (00178055)
肥後 矢吉 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (30016802)
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Keywords | 応力腐食割れ / K ISCC / 定K値試験 / 電位差法 / リング試験片 |
Research Abstract |
応力腐食割れ臨界応力拡大係数は厳しい環境下での構造物の機械的機能を保証する指標とし重要な値である。また応力腐食割れき裂伝播速度は定期点検と併せて構造物の安全と経済性を両立させる重要なパラメータである。この値を高精度に求めるためには過大な設備労力と時間が必要とされる。これを効率よく求める試験機を試作した。試作機の原理は応力拡大係数Kがき裂長さに独立なリング内き裂を応用したもので、単純な圧縮荷重で良いため溶液中試験に適する。リングを縦に重ねて圧縮負荷を与え、各試験片の応力は試験片厚さを変えて調節する。 平成5年度は初年度に作成した3連2基の試験機を用いて、食塩水中における高力アルミニウム合金、及び塩化アンモニウム及びアンモニア水における黄銅の応力腐食割れき裂成長速度の測定を行った。いずれも長時間試験のため現在なお進行中である。高力アルミニウム合金において僅かな添加元素の違いによって敷居値よりもプラトウ部の成長速度に2桁を越す大きな差が見いだされた。10^<-9>m/S以下では応力腐食割れ試験でK ISCC値として慣用として用いられている500時間打ち切りではK ISCCは正しく評価出来ないことが示された。 平成5年度に生じた主な障害は電位差法き裂計測の機構に関するものである。計測用大電流(10A以上)を長期にわたり切り替えるため、しばしば電磁リレーの損傷が生じ、試験が中断された。さらに、き裂長さ計測の精度の向上が必要とされ、電流値の増加が望まれた。定電流電源を設備費にて更新し、低抵抗のアルミニウムや銅合金では測定電流を30Aとした。このため電流切り替え機構のソリッドスーイト化他の再検討を行っている。平成6年度は増設した2基の試験装置を整備し、目標のデータの収録をおえる。併せて試片寸法の縮小について検討する。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Nunomura,Nishijima and Higo: "Evaluation of Tensile Properties Using a TEM Disk-Size Specimen" STP of American Society for Testing and Materials. 1024. 256-266 (1993)
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[Publications] Nunomura,Noguchi and Kumai: "Two Micro Fatigue Test Methods for Irradiated Materials" STP of American Society for Testing and Materials. 1024. 275-281 (1993)
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[Publications] Shimojou,Higo and Nunomura: "Qualification of Fresh Surface Area Produced at a Fatigue Crack Tip" Proc.5th International Conference on Fatigue. 5. 751-756 (1993)
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[Publications] Nunomura,Noguchi and Kumai: "Indentation Fatigue Testing for Micro Soecimen and its Damaging Behaviour" Proc.5th International Conference on Fatigue. 5. 1843-1848 (1993)
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[Publications] Uehara,Higo and Nunomura: "Effect of the Corrosion Fatigue Testing Frequency on the Crack Growth Rate" Proc.5th International Conference on Fatigue. 5. 745-750 (1993)
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[Publications] Shimojou,Higo and Nunomura: "Effect of Load Ratio on the Deformation Behaviour in Fatigue Crack Tip" International Journal on Fatigue. 15. 455-459 (1993)
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[Publications] S.Nunomura and Y.Oda: "Mixed Mode Fatigue and Fracture(ED:K.J.Miller)" Mechanical Engineering Publication Limited,London(内75-82), 357 (1993)