1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04555198
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
丹羽 幹 鳥取大学, 工学部, 教授 (10023334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 雄一 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023029)
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Keywords | ゼオライト / CVD / 細孔入口径 / 固体酸性 / 分子フルイ機能 / モルデナイト / アルキル化反応 / 吸着分離 |
Research Abstract |
大量のゼオライトの細孔入口径を均一に調製する方法として,流通式CVD(化学蒸着)法を検討した。はじめに,本研究では,ゼオライトにNa型および酸型モルデナイトを,蒸着剤にSi(OCH_3)_4を使用した。調製した試料の細孔入口径の狭まり方は,分子径の異なるオクタン異性体の競争分解反応により評価した。また,熱重量測定より,試料調製時に沈積したコークを定量した。 Na型モルデナイトでは、593Kで試料層全体で均一にシリカを蒸着できるのに対し,酸型モルデナイトでは,蒸着生成物メタノールの脱水反応がおこらない低温(343K)でのみ,均一にシリカを蒸着できた。また,酸型モルデナイトでは,蒸着を停止した後に昇温する際にメタノールの二次的反応により生成するコークおよび水が原因で,試料層の位置に対して不均一に調製された。この不均一性をなくすべく,詳細に検討したところ,次のような事実を得た。すなわち,不均一性をとり除くために,水をあとで流せばよいこと,この水蒸気は,コークをとり除くことと,シリカの構造を微細に制御して,最も安定な構造とすることの二つの効果がある。この結果,細孔入口径はやや拡がり,試料層に対して,均一に調製できる。 また,シリカ/アルミナ比の大きいモルデナイトに対する本法の応用では,酸型,Na型によらず、均一に制御が可能であることがわかった。 今年度の研究においては,次年度の予備的研究として,芳香族化合物の選択的アルキル化反応およびオレフィンの吸着分離に関する研究もあわせて行なった。
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Research Products
(1 results)