1994 Fiscal Year Annual Research Report
環境放射能の低減と検出感度の向上をめざした新世代ラジオイムノアッセイへの展開
Project/Area Number |
04557049
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤林 康久 京都大学, 薬学部, 助教授 (50165411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 淳一 日本メジフィジックス(株), 研究開発本部, 研究部長
阪原 晴海 京都大学, 医学部, 講師 (10187031)
ホリウチ カズコ (スズキ カズコ) 京都大学, 薬学部, 助手 (50144382)
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Keywords | ラジオイムノアッセイ / 高比放射能 / 金属標識 / ガリウム / インジウム / アンチセンス核酸 / 抗体 / ジゴキシン |
Research Abstract |
短半減期放射性金属核種による高比放射能標識は、これまでの検討で実施してきたラジオイムノアッセイへの展開のみでなく、広く生物科学領域に応用可能と考えられる。そこで、近年非常に発展してきている分子生物学分野での応用性を明らかにするため、オリゴヌクレオチドの放射性金属核種標識とその応用について検討した。オリゴヌクレオチドを金属核種で標識するためには金属結合部位の導入と効率のよい標識法の確立が必要となるため、末端にアミノ基を導入したオリゴヌクレオチドにイソチオシアノ基を有するEDTA誘導体を結合させEDTA部位で金属と結合させることとした。合成反応は比較的容易であったが、単位オリゴヌクレオチドあたりのEDTA結合率は数%にとどまり今後の検討が必要であろうと考えられた。In-111で得られた誘導体を標識しカラム分離により非標識In-111を除去することで、安定に標識された高純度のIn-111-オリゴヌクレオチド誘導体を得ることができた。得られたIn-111-オリゴヌクレオチド誘導体は末端保護されているため4℃では1週間以上安定であった。またP-32-オリゴヌクレオチドが血清中で数十分で分解したのに対してIn-111-オリゴヌクレオチド誘導体は比較的安定であり、生体への適用も可能であることが明らかとなった。そこで、癌化遺伝子を導入した細胞を移植したヌードマウスを用いて、癌化遺伝子に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドのIn-111標識誘導体の体内分布を検討したところ、In-111標識センスオリゴヌクレオチド誘導体が特異的集積を示さなかったのに対してIn-111-標識アンチセンソオリゴヌクレオチド誘導体では有意に高い腫瘍対筋肉比が得られ、mRNA配列特異的集積の可能性が明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.Takemura,Y.Fujibayashi,et al.: "Development of glycoside bound radiopharmaceuticals:novel radioiodination method for sigoxin." Biological & Pharmaceutical Bulletin. 17. 97-101 (1994)
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[Publications] H.Okazawa,Y.Yonekura,Y.Fujibayashi,et al.: "Clinical application and quantitative evaluation of generator-produced copper-62-lebeled PTSM as a brain perfusion tracer for P" Journal of Nuclear Medicine. 35. 1910-1915 (1994)
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[Publications] Y.Fujibayashi,H.Taniuchi,et al.: "Differential retention mechanism of Cu-pyruvaldehyde-bis(N4-methythiosemicarbazone)(Cu-PTSM)by brain and tumor." Annals of Nuclesr Medicine. (in press). (1995)