1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04557076
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡邊 継男 北海道大学, 歯学部, 教授 (10064362)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 健一郎 北海道大学, 歯学部, 助手 (50145265)
|
Keywords | 細胞培養 / マイコプラズマの除去 / Mycoplasma orale / Mycoplasma fermentans / 培養温度 / 加熱 / 酸ホスファターゼ / タンパク・チロシン・ホスファターゼ |
Research Abstract |
培養細胞を汚染している主要マイコプラズマ、Mycoplasma fermentansとMycoplasma oraleの増殖能を阻止する条件 1.Tween20はM.oraleに対して0.05%で無効であり、M.fermentansに対して0.01%で無効であったが、0.05%では有効であった。Triton X-100は両マイコプラズマに対して0.01%で無効、0.05%で有効であった。 2.2mM MnCl_2の存在でM.oraleの発育は阻止された。 3.50^0Cで15分、55^0Cで5分の加熱で両マイコプラズマはほぼ失活した。 4.40^0Cで48時間振盪培養することにより、両マイコプラズマは急激に失活した。 HeLa細胞の増殖能に対する界面活性剤、MnCl_2、加熱、培養温度の影響 1.HeLa細胞はマイコプラズマよりもはるかに界面活性剤に対して弱かった。 2.HeLa細胞は2mM MnCl_2、24時間処理で死滅するが、1mMには耐えた。 3.HeLa細胞はマイコプラズマよりもはるかに加熱に対して弱かった。 4.HeLa細胞は40^0Cで120時間あるいは41^0Cで48時間の培養に耐えた。 人為的にM.oraleで汚染したHeLa細胞からのマイコプラズマ駆除の試み いくつかの試みの中で最も成功率の高い方法は以下の通りであった。 1.HeLa細胞5x10^4個を、遠心管(15ml)に分注した10%FCS添加DME medium 5mlに浮遊させ、40^0Cで、強く振盪させながら、培養する。 2.24時間後に、遠心(1,000rpm、5分)して、細胞を集め、新しい遠心管に移し、10mlのDME mediumで洗浄する。この操作を3回繰り返す。毎回、新しい遠心管を用いることが大事である。 3.洗浄した細胞を同じmedium5mlに浮遊させ、40^0Cで振盪培養する。 4.2と3のstepを少なくとも3日間繰り返す。 5.step4の操作を経た細胞を1mM MnCl_2添加mediumで培養する。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 柴田健一郎: "Mycoplasma fermentansの有するホスファターゼの性状" 第20回日本マイコプラズマ学会記録. 27-29 (1993)
-
[Publications] 柴田健一郎: "Acid phosphatase purified from Mycoplasma fermentans has protein tyrosine phosphatase-like aetivity" Infection and Immunity. 62. 313-315 (1994)
-
[Publications] 野田守: "Purification and characterization of an acid phosphatase from Mycoplasma fermentans" Microkiology and Jmmunology. 38. 103-107 (1994)
-
[Publications] 渡邊継男: "Effects of manganese on growth of Mycoplasma salivarium and Mycoplasma orale" Journal of chinical Microkiology. 32(印刷中). (1994)