1992 Fiscal Year Annual Research Report
超高感度生体試料質量分析用パルス照射型高エネルギー粒子発生装置の開発
Project/Area Number |
04558022
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
下西 康嗣 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00029951)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貫名 義裕 日本電子(株), 質量分析開発グループ, グループ長
高尾 敏文 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (10197048)
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Keywords | 高エネルギー粒子 / イオン銃 / パルスイオン化 / イオン化効率 / 質量分析 / アレイ検出器 / 高感度測定 / 蛋白質構造解析 |
Research Abstract |
本年度は、超高感度生体試料質量分析用パルス照射型高エネルギー粒子発生装置を構築するために、高速OPアンプ電源モジュール、高エネルギー粒子発生装置用イオン銃、高エネルギー粒子発生装置用制御電源、高エネルギー粒子発生装置用専用イオン源ブロック、また、現有のワークステーションから質量分析計と同期して本装置をコントロールするためのインターフェースボード並びにソフトウェアープログラムを試作あるいは購入した。本装置では、イオン銃で発生した高エネルギー粒子を高速OPアンプ電源のオン、オフにより、試料への照射をミリ秒オーダーで制御でき、微量試料のイオンの生成効率を向上させることができる。 上記装置を大阪大学蛋白質研究所で使用している蛋白質構造解析用高性能質量分析装置(JMS-HX221CP)に装着し、動作確認を行った。さらに、本質量分析装置に装着されている高感度アレイ検出器に新たにパルスイオン化対応のインターフェースボード、並びに、ソフトウェアプログラムを組み込み、試作装置により発生されるイオンを高速繰り返し積算するアレイ検出システムを構築した。上記試作装置との組み合わせにより、試料のイオン化効率のみならず検出感度の大幅な向上が行え、フェムトモルレベルの極微量生体試料の高感度測定が実現できるものと思われる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 下西 康嗣・高尾 敏文 堀 英明: "マススペクトルによる蛋白質の一次構造解析" 蛋白質・核酸・酵素. 36. 627-640 (1992)
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[Publications] 高尾 敏文・下西 康嗣: "FAB質量分析の実際とペプチド・蛋白質一次構造解析への応用" 生物物理. 32. 41-45 (1992)
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[Publications] J.Gonzalez,T.Takao,H.Hori & Y.Shimonish: "A Method for determonation of N-Glycosylation Sites in Glycoproteins by Collision-Induced Dissociation Analysis in Fast Atom Bombardment Mass Spectrometry" ANALYTICAL BIOCHEMISTRY. 205. 151-158 (1992)
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[Publications] H.Nishimura,T.Takao,S.Hase & Y.Shimonishi: "Human Factor IX Has a Tetrasaccharide ο-Glycosidically Linked to Serine 61 through the Fucose Residue" J.Biol.Chem.267. 17520-17525 (1992)
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[Publications] Kokame,Y.Fukada,T.Yoshizawa & Y.Shimonishi: "Lipid modification at the N terminus of photo-receptor G-protein α-subunit" Nature. 359. 749-752 (1992)
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[Publications] H.Murata,T.Takao,S.Anahara & Y.Shimonishi: "On Line membrane Blotting of Peptides and Proteins from a Capillary Column" Anal.Biochem.209. (1993)