1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04610026
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Research Institution | Atomi College |
Principal Investigator |
進藤 武弘 跡見学園女子大学, 文学部, 教授 (40049317)
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Keywords | キーワードデータベースによる中国絵画の研究 / 明清画に与えた元代絵画の影響 / ワープロ版『明清画研究ノート』の作成 / 海外の関係研究者の論文の邦語訳 / 国内の明清画研究の海外への紹介 |
Research Abstract |
美術史学会第46回全国大会(関西大学、1993年5月)で、「書斎図考-元代文人の理想郷-」と題して研究発表を行なった。その研究論文は未発表であるが、要旨は『出版ダイジェスト』(1993年6月20日号)に掲載した。6月には、東京国立博物館主催の博物館間特別展に関連して開かれたシンポジウム『宋元時代の書画』にパネラの一人として出席し、米国・台湾・中国の研究者と討議を通じて学術交流を行なった。1992年にカンサスシティー市のネルソン美術館が開催した特別展『薫其昌の世紀』の展覧会図録掲載の同館東洋部長何恵鑑・何嗜暁両氏の論評や、メトロポリタン美術館の東洋部研究員張子寧氏の論文『石涛《白描十六尊者》巻与《黄山図》冊」ほか、海外で注目を集めた論文を邦語訳し、ワープロ限定版『明清画研究ノート』I〜VI号に掲載、国内に関係する研究者に提供した。とくに、米国美術史家協会年次大会(ニューヨーク大学、1994年2月)におけるシンポジウム『石涛《廬山観瀑図》』は一画家の一作品に論題をしぼった画期的な機会であったが、本人は出席できなかったので、87年に上海で発表した論文「石涛与《廬山観瀑図》」(中文)を『明清画研究ノート』V号に掲載し、海外の研究者に送付した。上海書画出版社刊の『清初四王画派研究論文集』掲載の「四王与黄公望」(中文)及び北京故宮博物院編の『呉門画派研究』掲載の「沈周的故郷-訪蘇州相城里-」(中文)は、どちらも前年度までに国際学会等で発表した論文が、93年度に出版されたものである。16世紀明大の代表的画家である沈周と、17世紀の遺民画家八大山人についは、写真資料の収集、文献資料をデータベースへの入力が進行しており、平成6年度中に発表を準備している。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 進 藤 武 弘: "「関于倪〓像」 (中文) 原文:倪〓之生平与芸術国際研討会(無錫,1992年10月)発表" 『無錫文博』 (無錫市博物館、無錫文物商店、1993). 総17期. 16-20 (1993)
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[Publications] 進 藤 武 弘: "「書斎図考-元代文人の理想郷-」原文:美術史学会第46回全国大会(関西大学、1992年5月)発表論文の要旨" 『出版ダイジェスト』 1993年6月20日号. 2 (1993)
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[Publications] 進 藤 武 弘(訳): "「薫其昌の歴史と芸術における卓越性」 原文:Wai-kam & Dawn Ho“Tung Ch'i-ch'ang's Transcendence of History and Art"" “Centuey of Tung Ch'i-ch'ang 1555-1636" (Kansa City,1992) 『明清画研究ノート』. I,II,III. 3-16 (1993)
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[Publications] 進 藤 武 弘: "「石涛《廬山観瀑図》」(中文、丁義元訳) 原文:上海博物館主催・清初四画僧国際学術研検討会(1987年10月)発表" 『明清画研究ノート』. IV. 1-8 (1994)
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[Publications] 進 藤 武 弘(訳): "「石涛《白描十六尊者》巻と《黄山図》冊」 原文:張子寧「石涛《白描十六尊者》巻与《黄山図》冊」" 『国立博物館館刊』 (台北・歴史博物館、1993)『明清画研究ノート』. 3-1 V. 1-20 (1994)
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[Publications] 進 藤 武 弘 朶雲編集部編(共著): "『清初四王画派研究論文集』 「四王与黄公望」 (中文)" 上 海 書 画 出 版 社, 942(259-268) (1993)
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[Publications] 進 藤 武 弘 故宮博物院編(共著): "『呉門画派研究』 「沈周的故郷-訪蘇州相城里-」 (中文)" 北京・紫禁城出版社, 366(364-366) (1993)