1992 Fiscal Year Annual Research Report
液晶光変調器を用いた光ニューラルネットワーク用2次元光RAM実現法の研究
Project/Area Number |
04650043
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
間多 均 帝京大学, 理工学部, 助教授 (40092499)
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Keywords | 光ニューラルネットワーク / 光アナログメモリ / 光RAM / 液晶光変調素子 |
Research Abstract |
光ニューラルネットワークをハードウェア化する場合に必要となる光アナログメモリの実現法を研究した。 まず、光アナログメモリの基本デバイスとなる液晶を用いた光変調素子を作製した。この素子の、印加電圧対光透過率特性を測定した。 この素子と電気的なフィードバックを組み合わせることにより、アナログメモリの実現を検討した。従来から我々の研究で2値と多値(実験的には8値)メモリが実現させている。 本実験で用いた液晶光変調素子と任意のフィードバックとの組合せで多値メモリが実現できることが証明できたが、アナログメモリが実現できることの証明が困難であり、未だ証明はされていない。そのため、実際に光学系(フィードバック系は電気を用いているが、これは容易に光学系に置き換えることができる)だけでアナログメモリができるかどうかは現時点では不明である。 理論的には残念ながら積極的な結果は得られなかった。そこで電気的フィードバック回路の中にピークホールド回路を導入することで光アナログメモリの実現を検討した。 まず、メモリ用入力光とメモリ出力光の入出力特性は、かなり非線型であることが分かった。メモリ書き込み時間は0状態から最大値を書き込む時間が最大となり、約0.3秒であった。また、メモリ保持の半減時間は約300秒であった。このことから、数秒のリフレッシュ動作をさせればメモリとしての動作が実現できることが明かとなった。 今後は、入出力の直線性の改善、2次元化の検討、さらに温度安定性などについての詳しい検討が必要である。
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Research Products
(1 results)