1993 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロトレーサ法による気液二相流の液相速度分布の測定
Project/Area Number |
04650190
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加治 増夫 大阪大学, 工学部, 助教授 (90029306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 幸治 大阪大学, 工学部, 助手 (00210120)
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Keywords | 気液二相流 / 速度分布 / マイクロトレーサ / 液膜 / 画像処理 / 水素気泡法 |
Research Abstract |
本研究は、気液二相流の流れ場を微小なトレーサ粒子によって可視化する、マイクロトレーサ法の技術を確立し、流れ場の微視的構造の解明に応用することを目的としている。前年度に予備実験で確認した方式での追加実験と、その反省点に基づいて測定精度を高めるための方法について実験により検討した。 (1)液膜厚さ測定用コンダクタンスプローブを設置した、幅15mm,高さ20mmの透明水平長方形流路内の空気-水二相流に対して、液膜厚さの変動と液流速分布の測定を行った。 (2)水素気泡をトレーサとする方法では、波動による液膜厚さの変動とそれによって生じる速度分布の変化を対応づけることが可能となった。ただし、液膜が薄い場合に気泡径の大きさの影響を検討することが今後の課題である。 (3)トレーサ粒子については、液膜に大きな波動が生じるような流速の場合、現有のCCDカメラによる画像では粒子の識別が困難であったので、スチール写真撮影を行いその画像処理を試みた。現在のところ画像処理法、及び計算処理のためのコンピュータとして十分なものを所有しないため、満足すべき結果は得られなかった。 (4)マイクロトレーサとして最適なものを見いだすため、種々の微粒子を用いて検討したが、粒子数が少ない場合は速度場全体の情報が不足し、また粒子数が多い場合は凝集のため良好な情報が得難いことが判明した。また、液相内に気泡を巻き込むような高速流れに対しては、現段階ではトレーサ法の適用が非常に困難であった。
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