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1992 Fiscal Year Annual Research Report

電気回路のもつ自己組織化機能の解明

Research Project

Project/Area Number 04650374
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

倉光 正己  京都大学, 工学部, 講師 (40026084)

Keywords非線形回路 / 発振器 / 強非線形 / 相互同期
Research Abstract

非線形電気回路のなかで、トンネルダイオードのような非線形能動素子と線形LCR回路とで構成される発振回路について検討し、非線形性が強くなる時生じる現象を統一的に理解することを試みた。今年度の主な結果は以下の通りである。
1.非線形能動素子1個と線形LC共振回路2個で構成される発振器では非線形性が強くなるにつれて、安定周期解の数が2個から順次増加することが分かった。これは共振回路が1個のvan der Pol発振器では、非線形性の強さにかかわらず、常に唯一の周期解しか存在しなかったのと比ベ、多自由度系での新たな特徴である。しかしながら、現れる解は周期解のみで、概周期解、カオスなど復雑な現象は見られない。
2.非線形能動素子1個と線形LCR回路(3階以上)を結合した場合、すなわち線形回路に損失Rがある場合には、系にカオスの生じることがあることが知られている。この様な現象の複雑化を理解するため、Lに直列にRがある線形共振回路(2階)をつないだ発振器について調ベた。その結果、R=0に対応するvan der Pol発振器が常に発振するのと異なり、非線形抵抗と線形抵抗の大きさのかねあいで非発振、発振、発振停止(直流解)の状態があることを示した。この事実と、3階以上の系ではカオスが生じることとの関連を引続き検討中である。
3.2個の同一の強非線形van der Pol発振器の結合系に生じる同期振動について調べた。弱非線形の場合に、同相と逆相の二つの同期が安定であったのに対し、非線形性の強化と共に一方の同期が不安定化する現象を見つけた。この現象の理論的説明も今後の課題である。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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