1993 Fiscal Year Annual Research Report
木造伝統工法にみられる継手・仕口の強度・変形性状に関する研究
Project/Area Number |
04650532
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Research Institution | KUMAMOTO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
村橋 久昭 熊本工業大学, 工学部, 教授 (70040376)
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Keywords | 込栓強度 / 込栓の曲げ強度 / 継手の曲げ強度 / 継手のヤング係数 / 仕口の拘束力 / 仕口のめり込み量 |
Research Abstract |
本年度の科学研究費補助金による本研究の実績は、前年度からの未了事項も含めて次の通りである。 1.込栓カシの曲げ強度試験 込栓シラカシに関する材料特性を把握するために、せん断強度の他にJIS規格に沿った曲げ試験を実施して、曲げ強度を求めた。試験体7個の平均曲げ強度1214kgf/cm^2変位(C点、L、R点)による平均ヤング係数136.2×10^3kgf/cm^2でほぼ妥当な値を得た。 2.各種継手の曲げ強度試験 スギ母材の試験体6個、追掛け大栓継ぎ、金輪継ぎ、金輪+込栓継ぎ各3個、計12個について実施した。スギ母材の平均曲げ強度399kgf/cm^2、ヤング係数(42.3×10^3kgf/cm^2)である。母材に対しての割合は、追掛け大栓継ぎ36%(60%)、金輪継ぎ30%(58%)、金輪+込栓継ぎ38%(64%)の曲げ強度(ヤング係数)を示した。 3.込栓留めによるはり-柱T字型仕口の耐力性状の検討 柱12cm角、はり9×15cm角のT字型仕口部に込栓17mm角と24mm角を用いた各試験体3個について、柱両端は単純支持とし、T字型仕口部から伸びたはり端部に水平移動に沿ったせん断耐力を加え、変形性状などを検討した。特に仕口部近辺での水平、鉛直変位、回転などの抽出に留意した。その結果、はり部材への加力と共に、そのせん断力の3〜5%に相当する引張りの拘束力を発生することが判明した。また、軽荷重時の柱へのはりめり込み量をパイ型変位計で計測したが、その値は全変位から弾性変位、回転変位を除いた値と一定の関係にあることが判明した。今後、仕口部の特性を基本にして解析的な把握と検討が必要であり、さらに、補足的な実験も継続する必要があると考えている。
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Research Products
(1 results)