1992 Fiscal Year Annual Research Report
ハーブ類の香気成分に及ぼす培養液の組成・濃度に関する研究
Project/Area Number |
04660023
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
篠原 温 千葉大学, 園芸学部, 助教授 (30015903)
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Keywords | ハーブ / 香気成分 / 養液栽培 / クロロフィル |
Research Abstract |
平成4年度は、供試植物を、セルリー、スープセルリーとし、土耕および水耕培養液濃度が生育および香気成分の生成に及ぼす影響を調べた。播種後、培養液で育苗し、土耕区は大型育苗ポットに床土を入れ定植し、水耕区はロックウール培地(以下RW区)を用いるものと、湛液通気法(水耕区)によるものを設け、培養液は園試処方を用い、RW区は1/2濃度、水耕区は0.2,1.0,2.0濃度とした。 収穫後、植物体は、葉色、葉数、草丈等の生育量を測定し、生体重、乾物重も測定し、これらの植物の養液栽培における生育最適条件を評価した。生育はRW区が優れ、土耕区がこれにつづき、水耕による3つの区は最も劣った。香気成分含量は、生育の程度との関係がみられ、生育の劣った水耕区の2.0,0.2区で高く、生育の優れた土耕区とRW区では高かった。また、植物体の緑化および生育の程度と香気成分の含有量にも相関がみられ、葉色が濃くなるにつれて香気成分含有量は増加した。 平成4年度は、実験場所の都合で供試材料をセリ科の2種類のハーブに限定したが、結果としては興味深いものが得られた。しかし、ハーブ類にはセリ科の他にシソ科のものが多く、平成5年度にはシソ科の代表的ハーブであるバジルを供試して実験を行い、平成4年度に得られた結果が他のハーブ類にも共通に見られるかどうかを確認したい。 また、香気成分の濃度だけではなしに、養液栽培した場合の植物体の収量も考慮し、香気成分の生産量の生産量も考慮に入れて実験を行いたいと考えている。
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