1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04660123
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
原 敏夫 九州大学, 農学部, 助教授 (50117222)
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Keywords | 納豆菌 / gamma-ポリグルタミン酸 / 微生物由来バイオポリマー / gamma-ポリグルタミン合成酵素 / gamma-ポリグルタミン酸分解酵素 |
Research Abstract |
近年、微生物由来バイオポリマーがその易分解性あるいは機能性から脚光を浴びている。gamma-ポリグルタミン酸(gamma-PGA)はグルタミン酸のみから構成されるホモポリマーで、納豆菌が生産するgamma-PGAはD型とL型のグルタミン酸からなる。本課題で、納豆菌の粘質物の主体であるgamma-PGAの生成は納豆菌が保持するプラスミド上にコードさている蛋白質の正の支配を受けることを明らかにした。納豆菌をクエン酸で培養すると、細胞内に生成するグルタミン酸の大部分はD型で、細胞膜ペプチドグリカンの構成アミノ酸であるD型グルタミン酸合成系とgamma-PGA合成系の連関が強く示唆された。一方、gamma-PGA分解菌の探索を行う過程で、糸状菌が生産するgamma-PGA分解酵素がL型のgamma-PGAのみ分解し、反応残液中にD型のgamma-PGAが高分子状で残存することを認めた。これまで2種類のgamma-PGA分解酵素を単離、精製したが、いずれもエキソ型で、L型のgamma-PGAのみを分解し、D型のgamma-PGAは分解しなかった。したがって、gamma-PGAはD型とL型の二つの独立したPGAポリマーからなる共重合構造を有し、D型とL型のグルタミン酸を基質とする二種類のgamma-PGA合成酵素の存在が示唆される。 本課題によりgamma-PGA生合成系が解明され、酵素法により生分解性プラスチックの原料としてgamma-PGAが供給されるようになれば、現在、緊務の課題である地球環境問題にも大きく貢献できるものと信ずる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Hara.S.Ogata&S,Ueda: "Plasmid distribution in g-polyglutamate-producing Bacillus strains isolated from “dan-douchi",a“natto"-like non-salty fermented soybeans food in China." Journal of General Applied Microbiology. 39. 75-82 (1993)