1993 Fiscal Year Annual Research Report
緑脳菌およびセパシア菌の外膜透過孔形成蛋白質(ポーリン)の共通構造の解明
Project/Area Number |
04670259
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
後藤 直正 京都薬科大学, 薬学部, 講師 (30121560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻元 秀人 京都薬科大学, 薬学部, 助手 (10257777)
西野 武志 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (50097838)
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Keywords | Pseudomonas cepacia / ポーリン蛋白質 / 再構成 / 透過孔形成能 / 遺伝子 / OpcP0 / OpcP1 / OpcP2 |
Research Abstract |
セパシア菌(Pseudomonas cepacia)の外膜に存在する透過孔は,2つの異なるサブユニット(OpcP1およびOpcP2)により形成されているヘテロオリゴマー(OpcP0)であることを既に明らかにした。本年度の研究として,【.encircled1.】このサブユニットをコードする遺伝子のDNA塩基配列を明らかにすること,【.encircled2.】2つのサブユニットを精製し,それから元のオリゴマーを再構成すること,さらに【.encircled3.】それらを透過孔形成能を調べることを計画した。その結果,【.encircled1.】精製したOpcP1の部分アミノ酸配列から作成したDNAプローブを用いて,セパシア菌の染色体クローンバンクから,PCR法によりOpcP1断片を得た。このDNA配列は,数種のポーリンとの類似性を示した。また,OpcP2遺伝子についも同じ方法で研究を進めている。【.encircled2.】精製したサブユニットから,もとのオリゴマーを再構成することが出来た。また,精製したサブユニットの透過孔形成能を測定したところ,【.encircled3.】OpcP2では活性は観察されなかった。一方,OpcP1の活性は,もとのオリゴマーであるOpcP0の活性よりも高いことが分かった。これらの結果は,OpcP1によって形成された透過孔が,OprD2の結合により阻害されていること,さらに,緑脳菌(P.aeruginosa)のOprD2のゲート領域(孔の開閉を司る領域)とOpcP2の機能が類似していることを示している。遺伝子レベルでの研究は,その遂行のために克服すべき問題が幾つかあったために,本研究ではその解決に終始した。しかし,これは,今後の研究に大いに役立つものである。蛋白質レベルでの研究過程で明らかにしたOpcP0とOpcP2との類似性は,今後得られるであろう遺伝子レベルでの研究成果と相俟って,ポーリン研究に大きな情報を提供するものと期待される。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Naomasa Gotoh: "Isolation and characterization of the outer membrane proteins of Pseudomonas pseudomallei." Microbiology. (in press).
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[Publications] 加藤延夫(編集): "医学細菌学の新しい展開1993" 菜根出版, 587 (1993)