1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670432
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山田 剛太郎 岡山大学, 医学部, 助教授 (50116513)
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Keywords | C型慢性肝炎 / 免疫組織化学 / Insitu hybridization |
Research Abstract |
1.肝生検組織中に残存するRNA検出の基礎的研究:肝生検組織中のHCV-RNAを検出する際に、症例間、部位の違いで、あまりにも不自然な染色態度を示す場合が多く、RNA自体の固定状況を検討する必要があると思われた。もともとのヒトの肝細胞中のRNAの分布状況が判明しない限り、HCVウイルスの検討も困難である。今回、パラフィン包理肝生検組織標本にメチルクリーン・ピロニン酸染色を行ない、詳細な検討を行なった。対照として、潅流固定を行なったラット肝を用いて検討した。20症例行ない、症例間で多少の差異はあるものの、ヒトの肝組織中のRNAが総じて非常に減少していることが判明した。この原因を検討中であるが、固定作業等の際、RNAuseの影響をいかに除くかが課題と思われた。 2.C型慢性肝炎患者肝組織中HCV関連抗原の免疫組織化学的検出法の確立:HCVのSnoncordingresionより81bpとcoding resion 2940bpのcDNAを組み込んだoxpression plasmidをtransfectionしたCOS細胞をmethauol、periodate-lysine-paraformaldehyde、またはparaformalclehydeにて固定し、マウス抗HCV-CP9モノクローナル抗体を一次抗体に、ぺルシオキシダーゼ標識家免抗マウス免疫グロブリンを二次抗体に用いた酵素抗体間接法により染色した。光顕レべルでは、いずれの固定法においてもHCVcore抗原はCOS細胞の細胞質に顆粒状に染色された。電顕レベルでは、COS細胞の小胞体膜の一部、核膜周囲〓の一部、細胞質および細胞質の径約30nmの粒子様構造物にcore蛋白の局在が観察された。以上から、HCV遺伝子をtransfectしたCOS細胞に発現されたHCVcore蛋白を免疫組織化学的に検出できたものと考える。
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