1993 Fiscal Year Annual Research Report
安静時並びに運動負荷時におけるSPECTによる換気・血流不均等分布に関する研究
Project/Area Number |
04670681
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Research Institution | OSAKA MEDICAL COLLEGE |
Principal Investigator |
楢林 勇 大阪医科大学, 医学部, 教授 (60122438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辰 吉光 大阪医科大学, 医学部, 助手 (50227097)
足立 至 大阪医科大学, 医学部, 講師 (70175884)
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Keywords | 換気・血流不均等分布 / SPECT / 前後対向同時収集 / 運動負荷 / ^<81m>Krガス / ^<99m>Tc-MAA / V / Q比 / 肺塞栓症 |
Research Abstract |
肺癌などの手術前にSPECTにより、肺内の部分的な換気、血流分布に関する部分的な情報を得ることは術後の残存肺機能の予測に重要である。また、手術不能肺癌で放射線治療、化学療法が行われた場合の放射線肺炎による換気、血流不均等分布の病態の把握は対策を考える上で重要である。従来は後面からのみ判定されていた換気、血流不均等分布を平成4年度に、主に安静時に前後対向同時2方向収集により検討した。平成5年度はSPECT収集にて検討し、前後対向収集と方法論として比較した。運動負荷はトレッドミルを用い、Bruce法にてStage2〜5まで行った。対象疾患は、肺癌、肺塞栓症、慢性閉塞性肺疾患などであるが、運動負荷は肺結核症で行った。測定装置はSPECT収集には3検出器型装置GCA-9300Aで4度ステップ、1方向30秒で90方向から冠状断における画像構成を行った。運動負荷症例はシンチカメラZLC-370で測定した。正常ボランティアには、前記装置にてSPECT収集を行った。V/Q比ヒストグラムは左右肺それぞれの頻度分布を表し得た。V/Qの正常域を0.67から1.50として、この範囲から外れた死腔様効果とシャント様効果領域の全体のカウント数に占める割合を算出した。前後対向2門同時収集によるデータ(n=34)をAaDO_2と比較すると、前面像ではr=0.693(P<0.05)、後面像ではr=0.670(P<0.05)となり、前後重ね合わせ像ではr=0.702(P<0.05)であった。一方、諸種肺疾患15例におけるSPECT(冠状断)と前後対向2方向同時収集の両者施行例で、それぞれのヒストグラムから算出したV/Qの両者の相関係数は0.888(P<0.001)と、良好な相関となった。前後対向2方向収集がSPECTに比し、大幅な検査時間の短縮が可能で、優れたV/Q比分布定量検査法と思われる。運動負荷を行った肺結核症13例では、負荷直後と回復期でV/Q比分布に大きな差異を認めなかった。
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Research Products
(1 results)